注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
家づくり計画を進めていると、宅地(土地)や住宅そのものにかかるお金以外にも、たくさんの「諸費用」が発生することに気が付きます。
ぼんやりとは想像できますが、実際のところどういった項目があるのかをすべて把握している人は少ないのではないでしょうか?
そこで本記事では、土地や住宅以外の「関連費用・諸費用」について解説します。
まずは、住宅工事に関連する費用です。
住宅や土地の施工費を除いた関連費用として、以下の6項目を解説します。
建築確認とは、住宅(建物)を建てる前に、その建物が建築基準法などの法令に沿ったものか、適合をチェックすることです。
確認する内容としては、建ぺい率や容積率といった専門的なことから、屋内に十分光が入る構造かといった点など。
建築確認は管轄する自治体、または自治体から指定を受けた民間の検査機関がおこない、約数万円の申請費用がかかってきます。
住宅を建てるために重要な地盤調査にかかる費用です。
土地を購入するときはもちろん、建て替えの場合でも、地盤調査は必要です。
具体的にどのような事柄について調査するのかや、調査方法については、本記事では割愛します。
調査費用は、一般的な注文住宅の敷地面積であれば5万〜10万円前後です。
地盤調査についてはこちらの記事でも解説しています。
「水道加入申込金」や「給水分担金」とも呼ばれ、水道の利用申込み時に水道局に納付する費用です。
建築予定の土地に、すでに水道管が引き込まれているか否かで費用や工事にかかる時間が異なります。
モックハウスマガジンでは、住宅を建てることを目的とした土地の購入や、建て替えといったケースを想定して解説していますので、水道管が残っている場合がほとんどです。
「地鎮祭」や「上棟式」もしっかりと資金計画に盛り込みましょう。
地域によって内容は異なりますが、それぞれ数万円〜10万円以上かかってきます。
縁起担ぎや記念といった目的のほか、無事に工事が進んでくれるようお祈りしたり、ご近所さんに新築完成を報告するといった目的があります。
親族のかたや工務店の担当者さんなどと相談しながら検討してみてくださいね。
新築住宅を建てる前やあとに、ご近所さんやこれから住む区画の管理人さんなどに挨拶回りをするときにかかる費用です。
完成後や入居時に挨拶するのは一般的ですが、工事開始前の挨拶は意外と忘れがち。
建築中は住宅地に重機が往来したり、土砂や解体したガレキ、建築資材の搬入、ホコリや騒音などが発生します。
工事開始前にもご近所さんたちに挨拶をしておきましょう。
「近隣挨拶関係費」と同じく、これから工事をしてくれる現場の作業員さんや職人さんたちへの配慮も忘れずにおこないましょう。
注文住宅は、一軒ごとに設計や仕様が異なる建物。
よりよい住宅を建ててもらうために、たくさんの人たちが関わっていることを忘れないようにしたいものです。
みなさんの気持ちが伝われば、きっとすばらしい仕事で応えてくれるはずですよ。
ここからは、これからの新生活に必要な費用を紹介します。
住宅金融支援機構が2015年8月に発表した「住宅取得に係る消費実態調査」によると、新築一戸建て住宅を取得した家庭の「平均耐久消費財購入額(家具や家電といった生活用品)」は、約200万円だそうです。
例として建売住宅の場合は約105万円、中古住宅は約71万円となっています。
それほど、新築注文住宅にはみなさんのこだわりが強く出ますし、理想の家具家電に囲まれた生活を想定して計画を練っていたこともうかがえます。
新居完成後に予算オーバーだったということにならないよう、しっかりと計算しておきましょう。
新居が完成したら、必ず必要になってくるのが引越し代です。
生活用品をすべて新しく買いそろえる場合であっても、家族一人ひとりの私物などを考慮するとそれなりにかかってくる費用です。
建て替え時などには、引っ越し代に加え仮住まいの費用なども加算されます。
旧住宅の取り壊しから新居引き渡しまで、一家が暮らす家を確保しなければなりません。
一般的な「引越しシーズンの価格」も影響しますので、ハイシーズン(3月)中の住み替えには注意が必要です。
新しい家具や家電の費用も、資金計画にしっかり盛り込んでおきましょう。
すべて買い換えるのか、一部だけを購入するのかはみなさんそれぞれですが、コツは「最低限の生活が成り立つものから」買いそろえていくことです。
たとえば、案外見落としがちなのがカーテン。
外部から屋内が丸見えになってしまうのは、落ち着かないものですよ。
次は新築住宅を取得するとどうしてもかかってしまう「法的な費用」について紹介します。
ここでは、印紙代や税金など3項目を取り上げてみました。
印紙代は、建売住宅の売買契約書や住宅ローンなどの契約書を交わすときに、契約書にかかる費用です。
契約書に記載された金額によって印紙代も異なります。
新築の注文住宅の場合は工事請負に関する契約書に則して金額が変わってきます。
住宅が完成し「登記」されるときに必要な費用です。
建物の規模や新築された年月日などを表示する「表示登記」と、建物の所有権をみなさんの名義にする「保存登記」があります。
専門家に代行してもらうことがほとんどで、費用は数万円〜が相場です。
「抵当権設定登記費用」とも呼ばれ、住宅ローンなどを借りるときに購入する住宅の土地と建物に金融機関が設定します。
詳しい解説はここでは割愛しますが、通常は融資利用額(住宅ローン借入額)の0.4%程度です。
ほとんどの方が利用するであろう「住宅ローン」に関連する費用も忘れてはいけません。
目立たない項目も多いですが、しっかりと資金計画に組み込んで計算しておきましょう。
もとの金額(住宅ローン)が大きいだけに、事務手数料などは予想外の金額になることもあります。
「事務取扱手数料」とも呼ばれ、住宅ローンを融資する金融機関が手続きをおこなうときに徴収するお金です。
事務手数料は金融機関で自由に設定でき、次の2パターンが一般的。
住宅ローンを利用する金融機関によって異なりますので、確認しておきましょう。
住宅ローンの契約者(債務者)がやむを得ない理由で返済できなくなってしまった、といった事態を想定し、金融機関(貸主)は「保証会社」の利用を求める場合があります。
「保証料」とは、保証会社と保証契約を結ぶ費用です。
通称「団信」とも呼ばれ、さまざまな生命保険のなかでも住宅ローンに特化した保険です。
住宅ローンの契約者(債務者)に万が一のことがあったときに、保険会社がローンの残債を貸主へ返済するという機能を持ちます。
住宅ローンの残債に応じて保険料が決まるところが、一般的な生命保険とは異なる点でしょう。
団信についてはこちらの記事でも解説しています。
最後に忘れてはならないのが「火災保険」と「地震保険」の費用です。
住宅の保険については、モックハウスマガジンでも詳しく解説した記事を用意していますので、詳しく知りたい人はぜひそちらも読んでみてください。
「心理的財布理論」という消費と価格の心理があります。
いわゆる「大きな買い物をすると財布の紐が緩む」といった話ですが、みなさんも日常のお買い物で心あたりはないでしょうか。
新築戸建ての「家」や「土地」が大きなお金であれば、本記事で紹介してきたような諸費用は「小さなお金」にあたるものです。
しかし、それでも数万円〜かかってくるものばかりです。
法律などの関係でどうしても必要な費用から、家具や家電といったみなさん側でコントロールできる費用までさまざまですが、甘く見ずに一つひとつ丁寧に考え、しっかりと管理してほしいというのがこの記事でお伝えしたいことです。
わからないことがあれば、担当の工務店などに相談しながら、焦らずに進めていきましょう。
2023.10.06
2023.02.18
2021.11.17
2021.10.15
2021.10.15