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自己資金0円で家を建てられる?メリットやリスクを解説

自己資金0円で家を建てられる?メリットやリスクを解説
2021.11.17

近年、「自己負担金0円」で家を建てる人が増えてきています。
多くの人にとって住宅は、人生のなかで一番大きな買い物。
本当に自己負担金なしで家を建てられるの?」と疑問に思いますよね。

結論から言うと、自己負担金0円でも家を建てることはできますが、それなりのリスクがあることも事実です。
本記事では、自己負担金0円で住宅を建てるときのメリットやリスクについて解説します。

家づくりにおいて資金計画はとても大切なので、最後まで目を通してみてください。

この記事を書いたひと
いもと ちひろ
いもと ちひろ

建築科卒の住宅×金融専門ライター。子供に「おかえり」が言える仕事を探してライターの道へ。大学で得た経験とFP資格の知識を活かし、家づくり、水回り設備、エクステリア、火災保険、相続など、住宅にまつわる幅広い記事を中心に活動中

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自己資金0円でも家は建てられる!ただし手付金は必要

前述したとおり、自己負担金0円でも家を建てることは可能です
しかし「自己負担金0円=現金支払いなし」というわけではありません。

なぜなら注文住宅を建てるときには、土地の購入時やハウスメーカーまたは工務店との契約時に「手付金」が現金で必要になるからです。

手付金の相場は売買代金の「5%〜10%」、上限は「20%」と定められています。
仮に3,000万円の家を建てるとしたら「150万円〜300万円」を自己資金のなかから手付金として現金で支払うことになります。

したがって、家づくりの予算に対して「5%〜10%」程度の現金は手元に用意しておきましょう。

フルローンで家を建てるメリット

自己負担金0円、要するに家を建てるときに必要な費用をすべてローン借入でまかなうことを「フルローン」と言います。
フルローンで家を建てるときのメリットは、以下の3つです。

  • 預金が減らない
  • 好きなタイミングで家を建てられる
  • 住宅ローン控除額が大きくなる

詳しくみていきましょう。

預金を減らすことなく家を建てられる

フルローンを組めば、預金を減らすことなく家を建てることができます。
手元に現金を残しておけば、車の購入や教育費用、急な出費などにも備えられ、家計のやりくりが柔軟にできることがメリットです。

家を建てるタイミングを決めやすい

注文住宅では「まずは土地探しから」と考えてる方も多いのではないでしょうか。
理想の土地を見つけたとき、フルローンを組めば資金に悩むことなくすぐに土地を購入することができます。

頭金が貯まるまで待たず、自分の好きなタイミングで家を建てられるのもフルローンのメリットと言えるでしょう。

ただし、モックハウスではなによりも最初に資金計画を立てることをおすすめしています。

注文住宅は「資金計画」がとにかく最優先! 上手な資金計画の立て方と知っておきたいポイント|マガジンを読む|モックハウス
家づくりにとって、もっとも重要といっても過言ではない「資金計画」について解説しています。土地や住宅だけでなく、細かい費用が必要になる家づくりですが、どんなところに気を付けて検討したらよいのか?また、住宅ローンを借りるときの注意点も紹介。

住宅ローン控除の額を最大限利用できる

フルローンを組むと、「住宅ローン控除」の控除幅を最大限利用することができます。

控除額は「年末時点でのローン残高×1%」で決まるため、ローン残高が多いほど控除を多く受けることができます。(上限40万円)

ただし、住宅ローン控除は所得税と住民税の一部からの控除されるため、支払い税額が控除額を満たしていなければ控除しきれないことがあるので要注意です。

住宅ローン控除を受けるときには、自分が支払っている税額を把握しておきましょう。

フルローンで家を建てるときのリスク

手元に現金を残しておくことや家を建てるタイミングも大切ですが、フルローンで家を建てることはメリットばかりではありません。

以下のようなリスクを背負ってしまうことも頭に入れておきましょう。

  • ローン審査に通りにくくなる
  • 返済負担が大きくなる
  • 金利上昇時に大きな影響が出る
  • 家づくりの予算が下がる
  • 住宅売却にローンが残る可能性がある

それぞれ詳しく説明します。

ローンの審査が厳しくなる

フルローンで借入をする場合、ローンの審査が厳しくなることが考えられます。
ローン審査の基準は金融機関によって異なりますが、以下のような項目で審査していることがほとんどです。

  • 継続的かつ安定して返済が行えるか
  • 借入額が収入に見合っているか

加えて、年齢や勤続年数なども判断基準となります。
そのため、勤続年数の長い人や高齢の方がフルローンを希望すると、「頭金を用意できない=返済能力がない」と判断されてしまう可能性があるのです。

頭金なしで借入をする場合には、ローン審査が厳しくなってしまうことを覚えておいてください。

月々の返済額が大きくなる

フルローンを組んだ場合、月々の返済負担が大きくなることがデメリットです。
預金は減らないので手元に現金は残りますが、頭金を入れる場合と比べて毎月の支出は確実に増えてしまいます。

返済額が大きくなると、月々の負担を減らすために返済期間を伸ばすことを考えるかもしれません。
しかし、返済期間が長ければその分長く利息を支払うことになり、結果的に総返済額が増えてしまうのです。

目先の金額だけにとらわれず、総返済額も考えながら借入額を決めましょう。

金利が上昇すると返済が厳しくなる

フルローンで借入をしていると、金利の上昇時に返済が厳しくなることが懸念されます。
借入額が大きければ大きいほど、利息分の支払い金額も大きくなってしまうからです。

ローンの契約時には「変動金利」または「固定金利」のいずれかの金利を選択し、変動金利の場合は半年に一度、固定金利の場合は固定金利期間が終わるタイミングで金利の見直しが行われます。

金利見直しのタイミングで金利が上昇していた場合、もちろん月々の返済額も上昇してしまいます。

ローン契約時に「この金額なら返済できる」と考えて、辛うじて返済できる金額でローンを組んでいたら、返済額の上昇によって家計が圧迫されることは免がれません。

金利が上昇してしまう可能性も念頭に置き、ローン借入額を決めてください。

予算が下がってしまう

フルローンで家を建てるときには、頭金+ローン借入で家を建てるときよりも予算が下がってしまいます。

たとえばローン借入可能額が3,000万円だった場合、頭金に500万円を入れれば「3,500万円」の予算で家を建てることができます。

一方で、頭金なしの場合には借入可能な「3,000万円」の範囲で家を建てなければなりません。

頭金の有無によって予算に「500万円」もの差が出てしまうのです。
家の性能や仕様をランクダウンさせるには、十分な金額です。

ローン借入可能額は自分で決めるものではなく、年収や勤続年数などによって決まります。
家にかけられる予算を制限されてしまうことは、やはりデメリットと言えるでしょう。

住宅売却時にローンを完済できない可能性がある

フルローンを組んでいると、やむを得えない事情で住宅売却をすることになった場合、ローンの完済ができない恐れがあります。

売却時には、住宅の「価値」よりも「ローン残高」が上回ってしまうからです。

地価の高騰が起こった場合を除き、基本的には新築時をピークとして資産価値は下落していき、20年後には資産価値が0になると言われています。
(参考:国土交通省 住宅の資産価値に関する研究)https://www.mlit.go.jp/pri/houkoku/gaiyou/kkk65.html

つまり「中古住宅の売却価格が購入価格を上回ることは、ほぼない」ということ。

住宅を手放し、売却で得た現金をローン返済に充てたとしてもローンが完済できず、住宅ローンが残ってしまう可能性があるのです。

「せっかく建てたマイホームを手放すことはない」と思うかもしれませんが、未来は予測できません。
万が一も考えながら、借入額を考えましょう。

【専門家が解説】もし将来、住宅ローンの返済が苦しくなったら?|マガジンを読む|モックハウス
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フルローンのリスクを把握して無理のない範囲での借入を

本記事では、自己資金0円で家を建てるときのメリットやリスクについて解説しました。

フルローンで家を建てるメリットは以下のとおりです。

  • 預金が減らない
  • 好きなタイミングで家を建てられる
  • 住宅ローン控除額が大きくなる

手元に預金を残しておけば急な出費にも備えられ、家を建てるタイミングも自分で決めることができます。
また、住宅ローン控除も最大限に利用でき、節税効果も期待できることがメリットです。

しかし、フルローンには以下のようなリスクがあることも忘れてはいけません。

  • ローン審査に通りにくくなる
  • 返済負担が大きくなる
  • 金利上昇時に大きな影響が出る
  • 家づくりの予算が下がる
  • 住宅売却にローンが残る可能性がある
  • フルローンで借入をする場合に一番懸念されることは「返済が厳しくなる可能性がある」ということです。

また、頭金を入れないことによって予算の幅が狭まり、理想の家づくりをができず、納得のできないものになってしまうかもしれません。

家づくりの資金計画を進めるときには、ライフプランを意識して、無理のない範囲で住宅ローンを組むことが大切です。

さまざまな状況を考えながら返済シミュレーションをし、家づくりの資金計画を考えていきましょう。

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