フローリングには2種類ある!機能と質感から見たフローリングの選び方
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フローリングには2種類ある!機能と質感から見たフローリングの選び方

2021.08.28

日本住宅には畳の部屋もありますが、大半の部屋はフローリングでしょう。
フローリングは家にいるほとんどの間、触れている部分です。そのフローリングを適当に決めたら、後悔するかもしれません。

床の冷たさや傷のつきやすさが気になったり、小さな子どもがいる場合は、床材が原因でシックハウス症候群になってしまうかもしれません。

そこで今回は、無垢フローリングと合板フローリングについて解説し、それぞれの種類や選ぶ基準をお伝えします

フローリングには大きく分けて2つのタイプがある

フローリングは大きく分けて、「無垢フローリング」と「合板フローリング」の2つのタイプがあります。まずは、それぞれのフローリングの特徴や違いについて、簡単に確認していきましょう。

無垢フローリング

無垢フローリングは、なるべく加工を施さずに作るフローリングです。

素材の良さを活かしたフローリングであり、自然の木ならではの肌触りやあたたかみがあります。ほかにも、調湿作用や耐久性の高さなど、あると嬉しい機能をたくさん備えています。

無垢フローリング(板張り床)のことをもっと詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。

合板フローリング

一般的に「フローリング」といえば、合板フローリングを指しています。

合板フローリングとは、薄く切った木の板を接着剤で張り合わせて作った床材です。表面には化粧材と呼ばれる木(もしくはシート)を貼り、見た目の美しさを確保しています。

合板フローリングのメリット

合板フローリングは無垢フローリングと比べて、扱いやすい床板といえます。では、合板フローリングのどのような点が、扱いやすさにつながっているのでしょうか。

次からは、合板フローリングのメリットを紹介します。

安価で扱いやすい

合板フローリングは無垢フローリングと比べて安価で扱いやすいです。材料費が安いのはもちろん、扱いやすいため施工費も抑えやすいでしょう。

扱える業者も多いため、メンテナンスもしやすいです。

変形や割れが起こりづらい

無垢フローリングは質の悪いものを使ったり、湿気の高い環境が続いたりすると、時間の経過とともに変形や割れが起こることもあります。一方、合板フローリングでは、床板の変形や割れはほとんど起こりません。

変形や割れの原因は、木材内部の水分が少しずつ抜けていくことです。無垢フローリングは木をよく乾かして作るのですが、作るときの乾かし方が甘いと、家が建った後も木材内部の水分が少しずつ抜けていきます。

水分が抜けた分、1枚1枚の床板は小さくなります。木が小さくなると床板の間に隙間ができたり、変形に耐え切れず割れてしまったりするのです。

しかし、薄く切った木の板を何層にも重ねた合板フローリングでは、乾燥による変形はほとんど起こりません。そもそも変形や割れが起こりづらいため、「よく乾燥した木材を選ばなくては」と、頭を悩ませる必要もありません。

傷やへこみが付きづらい

合板フローリングは無垢フローリングと比べて表面が硬く、傷やへこみが付きづらいです。

木を良く乾かして作った無垢フローリングには「自然素材ならではの柔らかさ」があります。床板の表面が柔らかく、肌触りも良いのは無垢フローリングの魅力ですが、代わりに傷やへこみは付きやすくなってしまいます。

一方、合板フローリングの表面に貼られた化粧材は硬く、傷やへこみは付きづらいです。ペットを飼っている家庭や、床や壁に傷がつくのは嫌だと感じる人には、合板フローリングがおすすめです。

経年変化しづらい

合板フローリングは無垢フローリングと比べて、経年変化しづらいです。

木材は本来、時間の経過とともに色が変わっていくものです。しかし、表面に加工を施した合板フローリングでは、経年変化はあまりありません。時間が経っても、床板の色はほとんどそのままで、内装の雰囲気が変わることもないでしょう。

とはいえ、少しずつ色の変わっていく無垢の床に魅力を感じる人もいます。時間の経過により木材の色や質感が変わることを「劣化していく」と捉えるか、「味わい深くなっていく」と捉えるか…。

なるべくピカピカの状態を保ちたいという方には、経年変化の少ない合板フローリングがおすすめです。

合板フローリングのデメリット

合板フローリングは安価で扱いやすく、気軽に使える床板です。しかし、無垢フローリングと比べ、質感や機能で劣る部分もあります。

次からは、無垢フローリングと比べたとき、合板フローリングにはどんなデメリットがあるのかを確認していきましょう。

傷やへこみが目立ちやすい

合板フローリングでは、一度付いた傷やへこみが目立ちやすいです。

合板フローリングには、傷やへこみが付きづらいというメリットがありました。とはいえ、強い衝撃を与えれば傷やへこみがつくこともあります。

無垢フローリングなら、経年変化とともに傷やへこみも味わいへと変わっていくでしょう。しかし、経年変化のほとんどない合板フローリングでは、傷やへこみが床板に馴染むことはありません。

傷付きづらさを選ぶか、傷の一つひとつを味わいと捉えるかで、どちらのフローリングがおすすめなのかは変わってきます。

調湿作用がない

無垢フローリングには、湿度が高いときには空気中の水分を吸い、空気が乾いてくると溜め込んだ水分を吐き出す「調湿作用」があります。しかし、合板フローリングには無垢フローリングのような調湿作用はありません。

ただし、合板フローリングには調湿作用がない分、水分を吸ったり吐いたりすることによる「木の変形」もほとんどありません。

結露しやすい

合板フローリングには、床板表面が結露しやすいというデメリットがあります。結露は窓ガラスだけに起こるものではありません。条件が揃えば、フローリングや壁、天井にも結露は起こります。

窓ガラスで結露が起こりやすいのは、室内のあたたかい空気が窓付近で冷やされ、ガラス表面に液化して付着するからです。室温も湿度も高いのに、床付近だけ冷たくなっていれば、フローリングでも結露は起こります。

合板フローリングは無垢フローリングに比べて冷たくなりやすいため、結露が発生する条件が揃いやすいです。

肌触りは無垢材に劣る

肌触りで比べれば、合板フローリングは無垢フローリングに劣ります。

よく乾燥させた木で作った無垢フローリングは、調湿性や吸水性、保温性にも優れた床材です。真冬でも床表面が冷えづらいので、裸足でも快適に過ごせるでしょう。夏は足の裏にかいた汗を吸い取ってくれるので、床や足がべたつくことはありません。

合板フローリングには吸水性や保温性はないので、無垢フローリングと比べて、肌触りはどうしても劣ってしまいます。

合板フローリングの種類

合板フローリングの表面には、「化粧材」と呼ばれる木やシートが貼られています。床板表面に貼られている化粧材は、フローリングのデザインや質感の決め手となる、重要なものです。

最後に、合板フローリングで使われる3種類の化粧材について、それぞれの特徴をお伝えします。

挽き板

挽き板は2~3mmほどの厚さの天然木を、化粧材として表面に貼り付けたフローリングです。床板表面の化粧材が厚めなので、無垢フローリングに近い質感、肌触りがあります。

ただし、天然木を使っているため経年変化はしやすく、傷やへこみも付きやすいです。

見た目や質感を重視する方にはおすすめですが、使いやすさ重視の方は扱いづらく感じるかもしれません。

突き板

突き板は0.3~1mmほどの天然木を表面に貼り付けたフローリングです。挽き板と同じく、天然木の質感を楽しめる魅力があります。

ただし表面の木はごく薄いため、ちょっとした傷が付くだけで、下にある合板が見えてしまいます。肌触りの柔らかさや見た目の存在感も、挽き板には勝てません。

シートフロア

シートフロアは、合板の表面に樹脂や紙などでできたシートを貼り付けたフローリングです。

挽き板や突き板のような天然木は使われていないものの、その分、デザインの自由度は高いです。木目調だけでなく、大理石調や柄物など、さまざまなデザインのものがあります。

デザイン性や利便性の高さを求めるなら、合板フローリングがおすすめ

家の床板にどんな素材を使うのかということは、意外と重要な問題です。床は常に足が触れている部分であり、寝転んだり座ったりすれば、身体に触れる面積も増えます。床板の肌触りが良ければ、日々の暮らしも少し快適になるでしょう。

とはいえ、水や汚れへの強さ、メンテナンスしやすさも重要です。床に汚れがつかないかヒヤヒヤしながら暮らしたり、日々のお手入れに気を使いすぎたりするのも、快適な暮らしとはいえません。

床板を合板フローリングにするのか、無垢フローリングにするのかは、正直好みの問題です。

肌触りや素材感を重視するなら無垢フローリングが、扱いやすさやデザインを重視するなら合板フローリングが、それぞれおすすめです。