こんな人こそ相談を!ファイナンシャルプランナーが語る「家づくりとお金」
2022.06.02
注文住宅を検討中、もっとも悩むことのひとつが「内装の素材選び」です。
私のお客さまからも、ときどき相談をいただくことがあります。
Webや紙媒体の写真、手元にある小さな素材サンプルでは、質感や色味などをイメージするには限界があります。
メーカーのショールームに足を運んで実物を見ようにも、今のご時世でそれもなかなか難しいのが現状です。
そんな悩みを、少しでも解決するために立ち上がったプロジェクト「材室」が、本インタビューの主役です。
「材室」は新潟市にある工務店「桐生建設」の桐生和典さんを中心に発足・運営されている建築建材特化型のショールーム。
新潟県内ではなかなかお目にかかれない貴重な床材や壁材、タイルなどを展示し、家づくりを検討中の施主さんや設計士さんが直接触れながら吟味できるようになっています。
インタビューさせていただきながら、私もとてもテンションが上がってしまいました(笑)
いったいどんなショールームなのか、設立時の想いや実際の展示品の詳細まで、たくさんのお話をうかがってきましたので、みなさんにレポートしていきます!
– さっそくですが「材室」をスタートされたきっかけを教えてください。
(桐生さん)
もともとは、私たちもお付き合いのある建材メーカーさんの東京や名古屋の展示場へ直接足を運んでいました。
しかし、新型コロナウィルスの影響で緊急事態宣言が発令され、なかなか現地へ行くことができなくなってしまったんです。
同時に、メーカー側も県をまたいだ移動が難しくなったということもあって、せっかくの新製品や素材を見てもらうチャンスが少なくなってしまいました。
そこで、「じゃあ素材サンプルをこちらにどんどん送ってもらって、直接展示したらどうか」といったアイデアが浮かんだんです。
コロナ禍がなければ、かたちにはなっていなかったと思います。
– メーカーさんの協賛というかたちで素材のサンプルを入手しているそうですね。
(桐生さん)
そうですね。お互いに足を運びにくいという状況のなかで、考えが一致するポイントを見つけて「協賛」というかたちで素材サンプルを送っていただいています。
本来は、お客さま(施主)との打ち合わせスペースとして用意した場所だったのですが、お客さまがいらっしゃるのであれば、検討中の素材も一緒に手にとってみていただいたらどうか、という発想です。
– サンプルを選定して、材室に置くときの基準にしているものはありますか?
新潟にショールームをお持ちでないメーカーさんや、新潟でなかなか扱っていない素材などが多いです。
そのなかでも住宅の内装材がメインで、国内外の「床材」「天井材」「壁材」「タイル」「塗壁」「壁紙」といった素材を展示しています。
展示されているものは、弊社の標準仕様以外のものが9割ほどですが(笑)
そのぶん、新潟ではなかなか見られない素材をたくさんご覧いただけます。
また、SNSなどの世間で注目度の高いメーカーさんや素材も優先して選んでいますね。
木材については、ウッドショックで需要が高まっている国産材に力を入れています。
工務店として、内装材がもっとも悩むところかなと考えているからです。
実際にお客さまのなかでも、内装に用いる素材やデザインで悩まれるかたが多いですね。
また、私たち工務店の現場でも、手元にある僅かなサンプルのみでは実際の完成した様子をイメージするのが難しいケースもあります。
ある程度サイズの整った内装材の現物を見られる場所は、新潟県にとっても貴重な場所だと考えています。
– 最近需要が高まっているといわれる国産材について「材室」の取り扱い状況などを教えてください。
外国産のナラやオークは一般的にも取り扱いの多い木材ですが、「材室」に展示しているものですと「北海道産のナラ」など、国産材で置き換えられるものは積極的に取り扱っています。
また「杉」や「ヒノキ」「松」といった日本をイメージするような木材も、種類を揃えて比較できるようにしています。
営業時間は月〜金曜日の午前10時〜午後5時までです。
ショールームにお越しいただくときの予約は特に必要ありませんが、「材室」の公式Instagramアカウントのフォローをお願いしております。
材室のInstagramアカウントはこちら
詳しい営業日・休業日についてや取り扱い素材の最新情報などもInstagramで随時更新しておりますので、お間違いないかと思います。
お車でお越しの場合は、1台ですが駐車場をご用意しています。
駐車場の場所もInstagramでご確認いただけます。
また、ご来場者のかたにはたいへんご面倒をおかけいたしますが、マスクや消毒といったコロナウィルス感染予防対策をおこなったうえでお越しいただければと思います。
ショールーム内は換気や消毒といった予防対策を万全にし、安心してご来場いただけるよう配慮しております。
– ショールーム見学へ行くときに準備したほうがいいことはありますか?
いえ、特にありません。
気になることがあれば、InstagramのDMからお気軽にお問合せください。
– 実際に「材室」を利用された人たちからはどのような反響がありましたか?
いまは、素材の種類どころか品番までSNSや検索で調べられますよね。
オンライン上で家づくりを完結させるっていう方法も確立している時代です。
ですが、自分たちがこれから暮らしていく家の素材は、実物に触ってみないと最終的なところはわからないのかなと思います。
実物をみて、比較をしてみて初めて安心感を得る。
だから、本物に触っていみたいっていう欲求はみなさんがお持ちなのかなと思います。
また、さまざまな種類のサンプルがありますので、偶発的な出会いというかご本人も予想してなかった答えが見つかるといったことも「材室」の魅力です。
途中までナラやオークで検討されていた弊社のお客さまが「材室」に来場され、最終的には宇都宮の杉を選ばれたといった事例も過去にあります。
– 家づくりを検討中のお客さま以外ですと、どのような人向けに利用を想定されていますか?
建築関連のメーカーさまや建築会社のかた、また建築士・設計士のかたにも十分にご活用いただける場所だと思います。
ほかのお客さまも見学されていますので、ショールーム内での込み入った打ち合わせはご遠慮いただいているのですが、実際に設計士のかたがお客さまと一緒に来場されることもあります。
– 「材室」の今後の展望についてお聞かせください。
まず素材については引き続き内装材に加え、キッチン関連を強化していきます。
あとは学生さん向けの勉強会なんかも考えています。
サンプルを提供いただいているメーカーさんのショールームを(Zoomなどの)オンライン会議ツールを使って映像で写しながら、材室内でその実物の素材をご覧いただけるんです。
こういったオンラインツールを使って学生さんたちの学習教室なんかもできるんじゃないかと。
東京在住していたときに一緒に働いていた同僚たちがいまは全国各地で活躍しているんですが、遠方に住む人たちとのレクチャー会やイベントに活用するといった展開も十分考えられますね。
「材室」は、もともとは新型コロナに対応するためのショールームですが、時代が変わればまたそこに合わせて変化していってもおもしろいと思っています。
– オンライン関連ではほかにどのようなアイデアをお考えですか?
素材によっては新潟県で取り扱っていないものも多いので、QRコードを一緒に展示して気になった素材の情報を直接取得できる仕組みは考えていますね。
専門家が近くで説明しなくとも、その素材の基礎情報を確実に知っていただけます。
– 最後に「材室」を見学してみたいという人へメッセージをお願いします。
建築でもっとも大事なのは「素材選び」と「寸法決め」というのが、私の考えです。
そのふたつのうち「寸法決め」は専門家でないと難しい部分ですが、「素材選び」は一般の施主さんでも参加できます。
むしろ、家づくりにおいてみなさんが唯一参加できるところかもしれません。
「材室」では、そんな素材選びを実物をみながらじっくり検討していただけます。
ご興味がありましたら、ぜひ一度足を運んでみてください。
材室
住所:〒950-0954 新潟市中央区美咲町1-8-15 リバーリオ美咲1F
TEL:0254-43-5475
営業時間:月〜金 10:00〜17:00
Instagram:https://www.instagram.com/zaishitsu_/?hl=ja
材室は、ただのサンプルルームではなく、素材に込められたストーリーや世界観をつなげる装置になっていました!
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