注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
住宅ローンは金融機関が多額の資金を融資するものですが、金融機関では住宅ローンの申込者の返済能力を調べるため、簡単に契約を結ぶことはできません。
まずは住宅ローンの審査を通過する必要があります。
本記事では住宅ローンについて、審査の流れや審査基準、万一審査が通過できなかったときにどうしたらよいかを解説していきます。
なお「住宅ローンの返済が苦しくなった場合」、「自営業で住宅ローンを検討しているケース」については別途記事を用意しました。こちらもご覧ください。
住宅ローンでは本審査の前に仮審査を用意しています。
もし融資の希望者があきらかに住宅ローンを組めないような状態でいきなり本審査に申し込んでしまうと、申込者はもちろんのこと、住宅の購入にかかわる不動産会社、金融機関など、多方面の時間を無駄にしてしまうからです。
それでは仮審査、本審査はそれぞれどのような内容か確認していきましょう。
住宅ローンの仮審査とは申込者の返済能力を確認するためのもので、この段階で支払い能力に欠ける決定的な点がないかを判断します。
例として次のようなケースが挙げられます。
詳細については後述する「審査の落とし穴」、「住宅ローンの審査に落ちた場合の対応策」でも説明します。
本審査とはより慎重に融資してよいかを見定めるものです。
仮審査に比べ、審査を通過できるかの確認書類も多く、手続きにも時間がかかります。
審査の結果が来るまでは、仮審査であれば4日程度、本審査では長い場合2週間ほどの期間が必要です。
住宅ローンで融資を受けるまでの流れは、土地の購入からはじまり、仮審査、正式申し込み、本審査、住宅ローンの契約、そして最終的な借り入れとなります。
そして住宅ローンの審査の基準は、金融機関のローン商品にもより異なりますが、共通しているのは年齢、健康面、担保評価、安定面(年収・勤続年数)をみられることです。
いずれの基準も安定して支払い続けられるかを把握する意図があります。
担保評価とは
住宅ローンは長く支払い続けるものですから、金融機関の視点では、万が一支払いが滞ることも考えなければなりません。
土地や建物を担保として、住宅ローンを契約することになります。
担保評価とは、担保とする土地や建物がどれほどの価値があるものかを評価したものです。
まずはどの程度の額面であれば無理なく借り入れられるかを把握するために、ご自身やご家庭の収支を確認し、シュミレーションをしてみてください。
シュミレーションには当サイトのこちらの記事も参考になります。
現在ほかに何らかのローンを組んでいるようであれば、可能な限り完済しておいたほうが審査を通過しやすいといえます。
同様の意味で新たなローンは増やさないほうがよいでしょう。
また収入が不安定になると判断されないよう、可能であれば転職などのタイミングはずらすことをおすすめします。
住宅ローンの仮審査に必要な書類としては、一般的に認印、本人確認書類(運転免許証など)、物件の詳細がわかる資料、事前申込書が挙げられます。
ほかに収入証明書として、会社員であれば源泉徴収票、自営業であれば確定申告書も求められます。
ただし必要書類は金融機関によって多少の違いがありますから、あらかじめ各金融機関に確認し、漏れのないように準備をしてください。
住宅ローンの審査ではもちろん収入面も大切ですが、それ以上に重要なポイントとして「個人信用情報(信用情報)」がチェックされます。
信用情報とはクレジットカードの分割払いや、各種ローンに対する返済が滞りなく行われているかをまとめたものです。
個人信用情報機関に登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載ってしまえば、住宅ローンを借りることは困難になります。
これに限らず支払いの延滞が多いと判断された場合も審査の通過が難しくなりますので、注意が必要です。
見落としがちですが、例えば携帯電話の機種代金を分割にしていて、携帯料金の引き落としができなかったときなども、住宅ローンの審査が通らない原因となります。
住宅ローンの審査に落ちたとき、収入面に難があるなどはっきりとした原因があれば、ご自身で問題点の見当がつくかもしれません。
しかし住宅ローンの審査に落ちても、金融機関は一般的に具体的な理由は教えてくれません。
まずは難しいかもしれませんが、念のためどのような事情で審査を通過できなかったか、金融機関にも確認してみてください。
また実際のところ、住宅ローンの審査通過がきびしい多くのケースとしては、個人信用情報や団体信用保険(団信)の関係で審査に引っ掛かかることが挙げられます。
ここからは個人信用情報や団信が関係し、住宅ローンの審査に落ちたときどうしたらよいかをお伝えします。
団体信用生命保険(団信)
団信とは万が一住宅ローンの返済者が亡くなった、または高度の障害を抱えたようなとき、住宅ローンの残高が完済される保険のことです。
クレジットカードや各種ローンの支払い遅延などで信用情報に引っ掛かってしまったときは、ほかの金融機関でも住宅ローンの審査を申し込んでみてください。
都市銀行で審査の通過が難しければ、地方銀行、信用銀行、労働金庫とそれぞれに打診してみると、住宅ローンを組めるよう金融機関側が努力してくれる可能性もあります。
また最終手段ではありますが、配偶者や両親から住宅ローンを申し込んでもらう方法もあります。
例えばパートナーの信用情報や健康面に問題がなく、かつ一定の収入がある場合は、パートナーが住宅ローンを組みます。
このときの返済は契約者が行わなければ、贈与税がかかることもあるので注意してください。
住宅ローンを契約するときは、基本的に団信にも加入する必要があります。
もしも返済の最中に契約者が病気にかかったり亡くなったりしたとき、保険会社からローン残高を支払えるようにするためです。
健康状態や精神疾患に問題がある方は、団信に加入できないことがあり、このようなときは一部の金融機関において住宅ローンを組むことが難しくなります。
団信に加入できないことが原因で住宅ローンを組めないときは、いくつかの金融機関へ契約できる住宅ローン商品がないか相談してください。
団信についての詳しい内容はこちらの記事をお確かめください。
また団信に加入できないような健康面での心配がある方は、フラット35の申し込みを検討するのもよいでしょう。
フラット35では団信の加入は任意です。
フラット35
フラット35とは政府系金融機関と民間金融機関が提携して提供する、最長35年の住宅ローンで、全期間の金利が固定されるものです。返済が終わるまでの借り入れ金利と返済額が明確化され、ライフプランが立てやすくなります。
収入が足りずに住宅ローンを組めない場合、収入をあげることができないかも検討してみてください。
ハードルの高い内容ではありますが、転職・残業・副業などの方法が挙げられます。
ほかにもご夫婦であれば、収入合算という手段で住宅ローンを検討することもできます。
おひとりの収入では住宅ローンに申し込めない場合でも、ご夫婦の収入をあわせれば契約が可能なケースもあります。
収入合算についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。
住宅ローンの審査基準の軸は収入面ですが、それ以外に団信に入れるかや信用問題など、ほかのポイントも重要です。
もしローンの審査に落ちてしまったら、複数の金融機関に審査を申し込んでみてください。
健康面や過去の支払い延滞などについては条件がきびしい点もありますが、住宅ローンの審査は、そのローン商品により異なりますので、契約できる金融機関があるかもしれません。
ぜひ専門家に相談し、ご自身のケースではどのような対策があるか確認してみてください。
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