新築のキッチン選び。メーカーはどうやって決めればいい?
2023.10.13
注文住宅では間取りや仕様はもちろん、天井の高さも自由に決められます。
天井の高さは「吹き抜けを作るか、作らないか」で考える方が多いのですが、たった数十センチ違うだけで室内の印象や住み心地、建築費用まで変わるため、慎重に考えなければなりません。
本記事では天井が高い家のメリットやデメリット、天井を高くするときの注意点をお伝えしていきます。
これから注文住宅を建てる方は、ぜひ参考にしてください。
建築基準法で定められている居室の天井高の基準は「210cm」以上ですが、日本の住宅の天井高は「240cm」が一般的。
住宅会社でも、標準仕様の天井高を240cmに設定している場合が多いです。
なお、建築基準法で高さが決められているのは居室のみなので、廊下やクローゼット、トイレ、浴室などは210cm以下でも問題ありません。
一般的な天井の高さは240cmですが、注文住宅を建てる方の中には250cm〜3m、吹き抜けを設けて5m以上の天井高を確保する方が増えています。
ここでは、天井が高いことでうまれるメリットを見てみましょう。
天井を高くすると室内の壁面積が増えることで視野が広がり、室内に開放感が出ます。
同じ面積でも天井が高いほうが室内は広く見えるので、室内面積を変えずに室内を広く見せたいときに天井を高くする方法が使われます。
狭小住宅のリビングが吹き抜けになっていることが多いのも、空間を広く見せるための工夫です。
空間を広く見せるためには吹き抜けが効果的ですが、ゆとりある空間に仕上げたい場合は250〜260cmがおすすめ。
実際に、標準仕様の天井高を260cm前後に設定する住宅会社も増えてきています。
隣家の建物との距離が近い場合や、方角の関係で日当たりが心配な場合、天井高を高くして窓の位置も高くすれば、自然光を取り入れやすくなります。
引き違い窓や掃き出し窓に高さを出すのも効果的ですが、天井付近に横長のFIX窓(はめ殺し窓)を設けるのがおすすめ。
プライバシーや防犯面に配慮しつつ、しっかりと採光を確保できます。
天井が高いと、インテリアの選択肢も広がります。
たとえばシーリングファンやシャンデリア、ペンダントなどの天井から吊るすタイプの設備や照明を、圧迫感を出すことなくきれいに設置できます。
また、背が高い観葉植物や間接照明など、高さのあるアイテムを置いても室内に窮屈さを感じにくいのもポイント。
天井を高くするだけで、インテリアの選択肢がグッと広がります。
天井が高い家のメリットを見ると、「それなら天井を高くしようかな」と考えるかもしれません。
しかし、天井を高くすることでうまれるデメリットもあるので注意が必要です。
天井を高くすると、その分建築コストが上がります。
天井高で一般的な240cmの高さならば規格サイズの石膏ボードを使えますが、240cmを超える場合は追加の石膏ボードの費用や建材カットのコストが発生するからです。
施工面積が増える分、石膏ボードだけではなく、柱や外壁材の材料費も高くなります。
住宅会社の標準サイズがある場合は追加費用が不要なケースが多いですが、自分の希望で天井高を変える場合は、建築コストが上がる可能性があると覚えておきましょう。
天井が高くなり空間が広くなれば、必然的に冷暖房の効率は下がってしまいます。
採光のために大きな開口を設ける場合は、窓からの熱損失も心配です。
吹き抜けを作っても快適に暮らすためには、住宅の気密性と断熱性を高めるのが必須。
シーリングファンも設置して、効率よく冷暖房を効かせる工夫もしておきましょう。
シーリングファンについてまとめた記事がありますので、ぜひこちらも参考にしてください。
プランニング時に見落としがちなのが、照明の交換や掃除などの「メンテナンス部分」です。
椅子やはしごを使って届く高さならば自分で照明交換や掃除できますが、吹き抜けのように5mを超える高さは業者依頼になる場合がほとんど。
無理して自分で作業をすると、転落などで大きな事故につながる恐れがあります。
業者に依頼すればもちろん費用がかかるので、照明交換や掃除の度にメンテナンス費用がかかる点も覚えておきましょう。
天井が高いことにはさまざまなメリットもありますが、デメリットもあります。
暮らし心地はとても大切ですが、機能面や建築コストも関わってくるので、高いほどいいとも言い切れないのが天井高の難しい部分です。
ライフスタイルや住宅の仕様、面積の広さなどから、どの高さが家族にとって“ちょうどいい”のか、住宅会社と相談しながら考えてみてくださいね。
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