シャープなデザインと、広い屋上が魅力の”平らな屋根”
土間と薪ストーブの「暮らしを楽しめる」家(一級建築士事務所 株式会社山内組 archi labo)

シャープなデザインと、広い屋上が魅力の”平らな屋根”

2021.05.06

家づくりを進めるうえで、意外と難しいのが「屋根の形の選び方」です。

屋根と一口に言ってもいろいろな種類があり、デザインはもちろん、メリットやデメリットにもさまざまなものがあります。

そこで今回は、一風変わったエクステリアや屋上のある家に憧れる人におすすめな、平らな屋根についてお伝えします。

平らな屋根のメリットやデメリット、「どんな人におすすめなのか」を紹介。

雪国新潟だからこそ気を付けたい、施工時の注意点も解説します。 新潟県内の施工事例も、写真付きで紹介するので、家づくりのイメージがより具体的になるでしょう。

平らな屋根は”陸屋根”と呼ばれる

平らな屋根は「陸屋根(りくやね、ろくやね)」と呼ばれ、もともと鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物によく見られます。
近年ではデザイン性の高さや施工のしやすさによるコストパフォーマンスの良さから、木造一般住宅でも人気のスタイルとなっています。

屋上で植物や野菜を育てたり、人目を気にせず子どもたちと遊んだりするのが憧れだという人には、平らな屋根がおすすめです。平らな屋根は見た目もシャープで、三角形の屋根のお家が軒を連ねる中、一際目を引くことでしょう。

 

平らな屋根のメリット

見た目のシャープさや、屋根を屋上として活用できることから、平らな屋根を採用するお宅が増えています。

まずは、平らな屋根のメリットを5つ紹介します。平らな屋根の魅力や、屋上の活用方法をチェックしていきましょう。

シャープで洗練されたデザイン

平らな屋根の1つ目のメリットは、外観がシャープで洗練された印象になることです。

屋根に傾斜がなく、平らになっていると、見た目がシャープな印象になります。このシャープさは切妻屋根や片流れ屋根など、ほかの屋根では再現できないでしょう。

屋根を屋上として活用できる

平らな屋根の2つ目のメリットは、屋根を屋上として活用できることです。

屋根が平らになった陸屋根なら、屋上を物干しスペースやテラスとして有効活用できます。ビニールプールや手作りブランコなど、ちょっとした遊具を置いて、子どもたちの遊び場にするのもいいでしょう。

屋上に太陽光パネルを設置するのもおすすめです。屋根の形が平らなので太陽光を受けやすく、足場を組まずに屋根の上でそのまま作業ができるため、パネルの設置やメンテナンスにかかる費用も抑えられます。

居住空間を広げやすい

平らな屋根の3つ目のメリットは、居住空間を広げやすいことです。

屋根が平らだと、本来屋根裏になるはずだったスペースを、3階として活用できます。建物の高さを変えずに、部屋数を増やしやすいのも、平らな屋根のメリットです。

メンテナンスがしやすい

平らな屋根の4つ目のメリットは、メンテナンスがしやすいことです。

屋上を設けるために陸屋根を採用する場合はもちろん、太陽光パネルを設置するにしても、デザイン重視で屋上を作らない「陸屋根風」に仕上げるにしても、平らな屋根の上では作業がしやすいです。

傾斜のついた屋根と異なり、メンテナンス時に足場を作る必要がないため、1回1回のメンテナンス費用を抑えられるでしょう。屋根に上るための階段を作っておけば、傾斜のついた屋根と比べ、冬場の雪下ろしも安全に行えます。

落雪がない

平らな屋根の5つ目のメリットは、落雪がないことです。

新潟をはじめとする雪国にお住まいの方は、屋根から雪が落ちてくることの危険性をよくご存知でしょう。家の周りの雪かきをしているときや、倉庫に物を運んだりお庭のお手入れをしたりしているときなどに落雪に遭えば、大怪我につながります。

傾斜がない(ごく小さい)屋根なら、大量の雪がいきなり落ちてくることはまずありません。特に、上越方面の豪雪地帯に家を建てるなら、落雪がないのはかなり大きなメリットといえます。

 

平らな屋根のデメリット

ほかの屋根では出せないシャープな印象や、屋根を屋上として使えることから、平らな屋根に憧れる人も多いでしょう。

しかし、平らな屋根にもデメリットはあります。デメリットを把握し、きちんと対策しないと、「普通の屋根にすれば良かった…」と後悔することになるかもしれません。

次からは、平らな屋根のデメリットを3つお伝えします。平らな屋根はどんな住宅に向いていて、建てるときはどんなことに気を付ければいいのか、しっかり確認していきましょう。

木造では屋上を作りづらい

平らな屋根の1つ目のデメリットは、木造では屋上が作りづらいことです。

新潟で一般に出回っている平らな屋根の家は、木造住宅です。見た目には箱型ですが、多くはごくわずかな傾斜を付け、屋根に水が溜まらないようにしています。木は水に弱く、雨水や雪が溜まると、屋根が腐ってしまうからです。

傾斜を付けていることと強度の問題から、木造住宅で平らな屋根にしても、屋上は作りづらいでしょう。屋上が欲しい場合は、コンクリート造にするか、屋上付きの木造住宅の施工実績が多い業者に家づくりを依頼することをおすすめします。

雨水や雪が屋根に溜まる

平らな屋根の2つ目のデメリットは、雨水や雪が屋根に溜まることです。このデメリットは、完全に屋根が平らな「陸屋根」を作った場合に気になります。平らに見えて実はわずかな傾斜が付いている「陸屋根風」のお宅を検討している方は、気にしなくて構いません。

傾斜のついた屋根では、雨が降っても、雨水はそのまま流れていきます。雪もある程度積もれば、自重で屋根から滑り落ちていくでしょう。

しかし、屋根が平らなら、雨は雪はそのまま溜まっていきます。平らな屋根には雨水や雪を溜めないための排水処理が必須です。特に木造で陸屋根を採用する場合、定期的な防水メンテナンスも欠かせません。

積雪荷重を考えなければならない

平らな屋根の3つ目のデメリットは、積雪荷重を考えなければならないことです。

屋根が完全に平らな陸屋根でも、わずかな傾斜のついた陸屋根風でも、雪はほとんど落ちていきません。雪が落ちないことには「落雪がない」というメリットもありますが、代わりに積雪荷重を考えなければならないというデメリットもあります。

雪の重さに耐えられるよう、柱が増えたり梁が太くなったりして、イメージ通りのデザインにできないこともあるでしょう。強度を確保するために、費用が高くなることもあります。

 

平らな屋根がおすすめな人

平らな屋根には、ほかの屋根では表現できない「シャープさ」があります。天井の形も平らになるので、部屋数を増やしたり、居住空間を広くしたりすることもできます。

そんな平らな屋根は、次のような人、家庭に向いているでしょう。

・屋上が欲しい人
・コンクリート造の家を建てる人
・エクステリアをシャープに仕上げたい人
・屋根裏スペースを普通のお部屋として活用したい人
・建物の高さを抑えながら、開放感を出したい人(吹き抜け天井にする場合)
・豪雪地帯に家を建てる人(無落雪屋根にするなどの工夫が必要)

 

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屋上が欲しい人には、コンクリートの平らな屋根がおすすめ!

平らな屋根は、三角形の屋根と比べてシャープな印象を与えられます。何より屋根を屋上として活用できるので、広い家庭菜園や物干しスペースが欲しい人にはピッタリです。

木造住宅でもほぼ平らに見える「陸屋根風」に仕上げることはできますが、屋上が欲しいならコンクリート造にすることをおすすめします。木造で完全に平らな陸屋根を作る場合、選べる工務店は限られ、家が建った後のメンテナンスも大変です。

新潟でコンクリート造の住宅に対応できる工務店も多くはないので、事前にしっかり調べてみてください。

この記事を書いたひと
モックハウスマガジン編集部
モックハウスマガジン編集部

モックハウスマガジンの編集部員。
家づくりの気になる疑問や、知ってほしい情報を日々お届けしています。

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