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知っておきたい「給湯システム」の種類と特徴! 買い替えタイミングも

知っておきたい「給湯システム」の種類と特徴! 買い替えタイミングも
2023.02.17

日常生活の中で照明や電気と同じくらい重要なのが「温水」ではないでしょうか。食器を洗うときやお風呂でほぼ必須といえる生活用水ですよね。そんな温水を供給する給湯器や給湯システムは、新築住宅の設備を決めるときに悩みがちなポイントでもあります。

そこで、本記事では「給湯システム」について解説します。基本的な熱源の種類から、選び方のポイント、設置時の注意点まで紹介しているので、家づくりを検討している人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を書いたひと
小林紘大
小林紘大

新潟市内の工務店で家づくりの実務経験を積んだ後にコウダイ企画室。としてフリーランス建築士として活動中。
「楽しい暮らしは自分でつくる」をモットーに新潟の家づくりを楽しく応援していています。

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熱源の種類は「ガス」「電気」「太陽熱」

まずは熱源の種類を見ていきましょう。どんなエネルギーで動作するシステムか?といったお話です。新潟県では、「ガス」「電気」「太陽熱」に注目して検討するのがおすすめです。このほかにも石油などがありますが、本記事ではこの3つに絞って解説します。

ガス給湯器

引用元:日本ガス協会

ひとつ目は「ガス」です。ガスを使って湯を沸かし、キッチンやお風呂へ給湯します。蛇口を捻ったと同時に燃焼し水道水を瞬間的にガスで温めるので、使いたいぶんだけ温めることが可能です。

高効率で機器もコンパクトな点がメリットですが、本体寿命が若干短い点がデメリットといえます。代表的な給湯器は「エコジョーズ」です。

電気給湯器

ふたつ目は、電気の力を熱源とした給湯器です。空気を集めて圧縮し、加熱した熱を熱交換器で水に伝えてお湯を沸かすヒートポンプユニットが使われています。

沸かしたお湯をあらかじめ貯めておくため(貯湯式)、沸くのを待たずに使える点がメリットです。主流は「エコキュート」で機器の寿命も約15年程度といわれています。

太陽熱温水器

3つ目は、太陽熱を利用した給湯器です。ソーラーパネルではなく、太陽の熱をそのまま利用してお湯を温める仕組みになっています。

集熱部の上部に貯湯部が設置されており、集熱部にある水が太陽の熱で温められると比重が軽くなるため上に移動します。重たい水がまた下に下り、どんどん温められていきます。この循環には動力を必要としないため、「自然循環形太陽熱温水器」とも呼ばれます。

CO2排出量を抑えられるため、非常にエコな給湯システムですが、機器のコストが他と比べて少し高い点と安定性に欠ける(太陽が出ていないと温められないため)点が課題ですね。

給湯システムの選び方と注意点

ここからは、給湯器の選び方や注意点などを解説します。給湯は生活のなかでも大きなコストを占めるものです。家庭部門におけるエネルギー消費量で多い項目は「暖房」と「給湯」であり、とくに冬の寒さがきびしい新潟県の暮らしにとって、給湯システム選びはとても重要なポイントとなります。機器の寿命もあるので交換費用(メンテナンスコスト)も考えておかなければなりません。

本記事では、次の5つのポイントに分けて解説していきます。

  • 家族構成やライフスタイルから考える
  • 他の設備との組み合わせも考慮する
  • スペースや設置プランを検討する
  •  適したスペックを見極める
  • ランニングコストも忘れずに

順番に見ていきましょう!

家族構成やライフスタイルから考える

ひとつ目のポイントは「家族構成やライフスタイルから考える」です。どちらも、1日で消費するお湯の量や用途、使うタイミングなどに大きく関わってきます。

夜勤が多い人や、リモート勤務の人では電気代も使う量も異なるのではないでしょうか。毎日湯船に浸かりたいという人もいれば、シャワーで済ませるという人もいるでしょう。また、今現在だけでなく将来的な変化も予測しておけるとベストです。

 

小林 紘大
小林 紘大

毎日湯船に浸かりたい人には「エコキュート」、一人暮らしであまりお湯を使わない人は瞬間式(エコジョーズ)がおすすめですね。家族で暮らしながら瞬間式を何度も使うと、そのぶんだけエネルギー代も掛かってしまいますよ。

他の設備との組み合わせも考慮する

他の設備との組み合わせも考慮しましょう。「他の設備」とは、暖房をはじめとした電気設備などです。床暖房や浴室乾燥・暖房機・ガス乾燥機等を導入したいのか、太陽光発電システムを使ったエコハウスに住みたいのかによっても最適な給湯器の選択肢は変わってきます。家全体のシステムを見ながら、相性を検討できるといいですね。

スペースや設置プランを検討する

3つ目は、「スペースや設置プランを検討する」です。選ぶ機器によってはある程度、設置スペースが必要になるものもあります。家の周辺に置く場所は確保できそうか?間取りに影響はないか?といった点もポイントです。住む場所(地域)によっては、設備を屋内に設置しなければならないケースもあります。そうした場合は、住宅会社が設計に着手する前に決めておきます。

 

小林 紘大
小林 紘大

設置場所については、近隣への配慮も大切ですね。サイズや騒音、安全面への配慮のほか、景観なんかも時には注意しなければなりません。そういった意味でも給湯器は早めに決めるのがおすすめです。

適したスペック(サイズ)を見極める

給湯器や給湯システムには、使用したいお湯の量や使い方といった要望に合わせた「サイズ」があります。ガス給湯器(エコジョーズ)であれば「号数」、電気給湯器(エコキュート)なら「リットル」です。大きければ温めるまでに大きなエネルギーを必要とします。機器の価格も高くなりますね。反対に、小さすぎても何度もお湯を温める必要があるのでコストパフォーマンスが悪いです。最適なサイズを見極める必要があります。

ランニングコストも忘れずに

5つ目はランニングコストです。最初の1台目の購入費用や設置費用だけでなく、その後のランニングコストも忘れずに考慮しておきましょう。冒頭でお伝えしたように、新潟県の暮らしでは「給湯」は快適な暮らしに直結する要素です。

給湯システムの寿命は一般的に10〜15年程度とされています。使っていくうちにパフォーマンスが落ちるため、定期的なメンテナンスも必要です。

 

小林 紘大
小林 紘大

近年では給湯システムの省エネ性能もずいぶん上がりました。高性能給湯に分類される機器は、エネルギー効率もよく快適さに直結します。予算に余裕があったら、「上位機種」の検討も視野に入れてみましょう。

新潟県の事例を紹介

番外編として、新潟県の事例を少し紹介しましょう。新潟県では、場所によってガス給湯器が選択できないケースがあります。理由は都市ガスが通っていない地域があるからです。そうした場合は、エコキュートしか選択できません。

また「スペースや設置プランを検討する」にも関連するお話として、ガスがどこまで通っているかを確認する必要がある場合も。取得した土地によっては、ガス管が通ってないところもあるので、こちらも事前によく確認しておきましょう。

ガス乾燥機の「乾太くん」を導入したいから、その兼ね合いでガス給湯を選択する施主が多いのも新潟県のよくある事例ですね。

 

小林 紘大
小林 紘大

そういったケースも多いため、施主にはむしろ乾燥機やキッチンコンロの希望を聞くことも多いです。「〇〇を使いたいんですか?じゃあ、給湯器は〇〇ですね」といった流れで要望を絞り込んでいきます。

給湯システムは生活全体をみて選ぶのがポイント

給湯システムの種類や選び方について解説しました。給湯は生活全体に影響するため、他の設備や住む場所、家族構成など施主のライフスタイル全体をみて絞り込んでいくのが一般的です。

住宅会社や設計士と相談しながら決めていくものではありますが、ポイントをしっかりとおさえておくと、後で悩まなくて済みます。

新潟県には、パナソニックやリンナイといったメーカーのショールームもあります。そこで実機を見てみるのもおすすめです。興味があれば、ぜひそちらにも足を運んでみてください。

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