注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
住宅ローンを夫婦で借り入れる方法には、収入合算(連帯保証型、連帯債務型)とペアローンがあります。
新築住宅では多額の資金が動きますから、これらのいずれのローンを組む場合にも、住宅ローン控除による還付金は重要なポイントです。
本記事ではペアローンを前提に、夫婦で返済するときの住宅ローン控除がどのようになるのか、具体的な例をご紹介します。
当サイトでは「夫婦で借りる3通りの住宅ローン」について関連の記事があります。こちらもあわせて確認してみてください。
ペアローンは夫婦2人が個別に住宅ローンを契約する仕組みです。
そのため夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられます。これはペアローンの大きなメリットでもあります。
住宅ローン控除の控除額は、「年末の住宅ローン残高×控除率1%」で計算できます。
ただし最大40万円の控除です。(2021年8月現在)
具体例で言うと、その年の年末に住宅ローンの残高が1000万円であれば、1000万円×1%の計算で控除額は10万円。
もし住宅ローンの残高が5000万円であれば、5000万円×1%=50万円の計算となり、この金額のうち最大控除額の満額40万円が還付されます。
では夫婦2人でペアローンを組んだ場合の控除額を計算してみます。
なお、住宅ローン控除についての詳細はこちらの記事をお確かめください。
仮に4000万円を借り入れるとき、夫が3000万円、妻が1000万円を借り入れるなら、夫婦での借入額は3:1の割合になります。
仮にこの夫婦において、その年の年末、住宅ローンの残高が夫2500万円、妻800万円であった場合の住宅ローンの控除額を算出してみます。
夫婦それぞれで「年末の住宅ローン残高×控除率1%」の計算をすると、住宅ローンの控除額は夫が25万円、妻が8万円となります。
先に控除額の計算をしましたが、控除はあくまでも所得税から年末調整されるものです。
また初年度は確定申告が必要です。
例えばパートやアルバイトで年収が低かった場合は、住宅ローン控除の金額が所得税と住民税を上回ってしまうことがあります。
このような場面ではせっかくの住宅ローン控除が使いきれず、大きく損をしてしまいます。
ほかに将来奥様が出産して以降パートで働くことになった場合にも、そのご家庭では思惑通り控除されないことがありますから、慎重に将来設計を検討してください。
ペアローンは借入額が増えることからおすすめできますが、いくつか注意したいことがあります。
夫婦で返済していく住宅ローンは人生に関わる重大な選択ですから、ペアローンを検討するときはこちらの内容も参考にしてください。
ペアローンを組むときは、他の所得控除などを加味して検討する必要があります。
例えばiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している場合や、扶養控除や障害者控除などを使っている場合は、所得控除が大きく住宅ローン控除の節税効果を十分に受けられないケースもあります。
無駄のない控除を得るためにも、現在受けている控除等も確認してください。
ペアローンで契約した住宅は共有の名義になるため、万一離婚するとなれば、離婚したあとまで支払いなどに関するトラブルを抱える可能性もあります。
厚生労働省の統計によれば、日本では3組に1組以上が離婚していますから、ペアローンを組むかは、熟慮したほうがよいでしょう。
離婚時の代表的な問題点を挙げますので、こちらも参考にしてください。
夫婦2人で住宅ローンを借りることができれば、資金に余裕が生まれライフプランを考えやすくなりますね。
しかしペアローンは離婚や支払いに関して大きなリスクを伴います。
夫婦で将来どのように過ごしていくのか、よく話し合ったうえで借り入れを考える必要があるでしょう。
ペアローンを組むときは簡単に決定せずに、二人でローンを組むことのメリットとリスクを十分に知ったうえで検討してください。
またできれば住宅会社のほかにファイナンシャルプランナーなど、積極的に専門家の協力を仰ぎ、しっかりと人生設計をしたうえで慎重に住宅ローンを選んでくださいね。
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