注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
多額の資金が必要になる新築住宅では、住宅ローンを夫婦で借りるか検討するケースもありますね。
夫婦で住宅ローンを借り入れる方法は、大きく分けて収入合算とペアローンがあります。
収入合算には連帯保証型、連帯債務型があるため、ペアローンとあわせると夫婦で住宅ローンを支払う方法は3通りあることになります。
夫婦で借り入れる場合、夫婦2人の返済能力が審査されるなど面倒なこともありますが、借入額が増やせる大きなメリットがあります。
それでは3つの住宅ローンについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットをお伝えします。
ペアローンとは1つの住宅に対して、夫婦2人がそれぞれ借り入れを行う住宅ローンです。
互いに連帯保証人になり、原則として配偶者は同居することになります。
個別に住宅ローンを組む仕組みから、夫婦それぞれが団体信用生命保険(以降団信)に加入する必要があります。
もし死亡したり、高度な障害と認定された場合、団信から返済不能となった方の住宅ローン残債が支払われます。
また条件さえ満たせば、夫婦2人とも住宅ローン控除を利用することができ、所得税等が還付されます。
住宅ローンや団信の加入に関わる、すべての事務手数料や印紙代などが2人分必要なため、コストがかかります。
夫婦2人とも住宅ローン控除を受けられるものの、出産・介護・定年などいずれの理由であれ退職した場合、退職者は住宅ローン控除が受けられなくなります。
また離婚時には大きなリスクが伴います。これは夫婦ともに住居の所有権を持ち、支払い義務があり、連帯保証人でもあるためです。
平成27年に厚生労働省が出した統計によれば、日本では3組に1組以上が離婚しています。
万一の場合は、離婚したあともお金の問題が続く可能性があることを念頭に置いておきましょう。
連帯保証型ローンとは夫婦の1人が債務者、もう1人が連帯保証人となって借り入れる住宅ローンです。
万一、債務者が住宅ローンを返済できなくなった際は、連帯保証人が返済義務を負います。
条件を満たせば収入を合算して申し込む、「収入合算」を利用できることがあります。
収入合算を使うには、原則同居していることが条件になります。
連帯保証型ローンは契約者が1人のため、ペアローンと比較して事務手数料や印紙代などの諸費用の負担を減らすことができます。
連帯保証人は住宅ローンの契約者ではないため、住宅ローン控除を利用できず、有事への備えである団信にも加入できません。
そのため連帯保証人になる方は、個別で生命保険などに加入する必要があります。
連帯債務型ローンとは夫婦の1人が主債務者、もう1人が連帯債務者となって借り入れる住宅ローンです。
連帯保証型と異なるのは、夫婦ともに同等の返済義務を負う点です。
連帯債務型ローンにおいても、条件を満たせば「収入合算」を利用できます。
夫婦ともに同等の返済義務を負う仕組みのローンであるため、夫婦2人とも住宅ローン控除を利用できます。
こちらのローンも契約者は1人のため、事務手数料や印紙代などといった諸費用のコストを減らせます。
連帯債務型ローンの団信は主債務者は加入できますが、連帯債務者が加入できるかについては、金融機関やローン商品の種類によって異なります。
団信のなかには夫婦2人で加入できる、夫婦連生団信(デュエット)という制度もあります。
また連帯債務型ローンを取り扱う金融機関は少ないため、希望する金融機関にローンの商品がない、または商品の種類を選べない場合があります。
ペアローン、連帯保証型、連帯債務型にはそれぞれ特徴がありますが、どの住宅ローンがおすすめできるかを簡単にまとめましたので参考にしてください。
ペアローンは夫婦2人がそれぞれ住宅ローンを契約する仕組み。
そのため夫婦ともに働き続けることが前提です。
ご夫婦の収入が安定している、奥様が出産・育児休暇のあとも復帰できるようであれば、ペアローンがおすすめできます。
単純に夫婦の収入を合算をして借入できる金額を増やしたい場合おすすめできます。
連帯保証人には住宅ローン控除が適用できず、団信の加入もできないため、節税の効果や万が一の保証はありません。
もし住宅の名義を夫にしたいだけといった理由であれば、同じく収入合算ができる連帯保証型ローンのほうがよいかもしれません。
連帯債務型ローンでは夫婦の収入を合算をしたいとき、いずれ夫婦の1人が仕事を辞めることが予想できるとき、夫婦ともに住宅ローン控除を受けたいときに選ぶとよいでしょう。
また、こちらも住宅ローンの契約者は1人のため、書類の事務手数料等、諸費用のコストを抑えたい場合もおすすめできる方法です。
最近では夫婦の共働きも増えていて、夫婦で住宅ローンを借り入れることも多いでしょう。
夫婦でローンを組むには、これまでお伝えしてきたように、選択肢と注意点があります。
ご家庭にあわせて適切な住宅ローンを契約できるよう、ご夫婦でしっかりと話し合い、慎重にライフプランを検討しましょう。
なお夫婦で借りる住宅ローンの中で、ペアローンと住宅ローン控除について抜粋した内容を次の記事で紹介しています。あわせてこちらも読んでみてください。
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