設置が義務化されているって知ってましたか?普段は目立たない換気システムの種類と特徴を解説!お手入れ方法も

設置が義務化されているって知ってましたか?普段は目立たない換気システムの種類と特徴を解説!お手入れ方法も

2021.08.21

換気扇は建物に当たり前に設置されていて、これまであまり気に留めたことがある人は少ないかもしれません。
しかし換気扇は、単に空気の入れ替えだけでなく、シックハウス症候群や結露発生の防止、カビやダニの発生の防止など、生活には欠かせない設備です。

本記事では、そんな換気扇について解説します。

この記事を書いたひと
小林紘大
小林紘大

新潟市内の工務店で家づくりの実務経験を積んだ後にコウダイ企画室。としてフリーランス建築士として活動中。
「楽しい暮らしは自分でつくる」をモットーに新潟の家づくりを楽しく応援していています。

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なぜ換気が必要なのか

一般的に換気扇と呼ばれる設備は、住宅関連業界では「換気システム」といいます。
現在では「24時間換気システム」として設置は法律で設置が義務付けられているほど、生活に欠かせないものです。

換気システムについて解説する前に、ここではまず住宅の換気がなぜ必要なのか、住宅における換気や換気システムの重要性も紹介します。

法律で定められているため

換気システムは、建築基本法によって設置が義務付けられており、2003年以降に建てられた日本の新築住宅には必ず設置しなければなりません。
具体的に解説すると、義務付けされているのは「24時間換気」で、住宅の空気を1時間に0.5回入れ替える機器(システム)の設置が必須項目となっています。

義務付けられた背景として、2000年頃に問題となっていた「ホルムアルデヒド」が挙げられます。ホルムアルデヒドは、家具や住宅素材の接着剤や防腐剤、塗料などに含まれているほか、衣類やカーペットなどの繊維素材にも含まれており、シックハウス症候群の原因といわれています。

空気中にある一般的な物質ですが、ガス状のためぱっと見では判断できません。
新築はもちろん、引っ越しやリフォーム、新しい家具を導入したときなどに、目が染みたり鼻水が止まらないとった症状を感じる人もおり、これがシックハウス症候群の症状です。

本記事ではシックハウス症候群については詳しくは解説しませんが、換気により症状を軽くしたり、再発を防止できたりします。

結露防止対策

住宅の結露防止対策にも換気は効果を発揮します。
住宅に結露が発生する原因は、室内と屋外の温度差が大きいことや、室内の湿度が高いことが要因です。

とくに新潟県は年間通して雨が多く、冬場の湿度も高いので、結露防止対策は必須となります。
寒い冬や暑い夏に窓を開けて換気をするのは気が引けますがシステムとして換気機能が備わっていて、常時換気をしてくれるのは安心ですよね。

カビやダニの発生を防ぐ

換気はカビやダニの発生を防ぐ効果も期待できます。
カビやダニの発生条件は温度と湿度、栄養の3つです。

カビの発生条件

  • 湿度70%以上(80%以上で一気に繁殖)
  • 温度20〜30度
  • 栄養分(埃や汚れ、食品の食べかす、そしてダニ)

ダニの発生条件

  • 湿度60%〜80%
  • 温度20〜30度
  • 栄養分(埃や汚れ、食品の食べかすなど)

 

比べてみるとわかりやすいですが、条件はほぼ一緒です。
新潟県の年間平均湿度は70〜75%
また、人が快適と感じる室温も17〜26度前後ですから、新潟県は油断するとカビやダニの発生条件とぴったり重なります。
こまめな掃除をして室内を清潔に保つことも大切ですが、換気で湿度を抑えることも同じように大切なポイントです。

外部空気の影響を和らげる

住宅の空気を循環させるために外部から取り込む空気は、必ずしも綺麗とは限りません。
花粉やPM2.5、黄砂など、年中いろんな物質が飛散しているものです。

窓を開けて行う一般的な換気では難しいですが、換気システムに使われている換気扇やフィルターは、こういった花粉やPM2.5、黄砂といった外部からの有害物質を遮断してくれる役割もあります。

省エネ効果アップ?

最先端の換気システムには「熱交換装置」が設置されており、部屋の温度を外に逃さない工夫が施されています。
少ない電力でも熱の回収率が高いため、暖房の負荷を大幅に抑え光熱費の削減に効果的です。

特殊な装置が設置されていなかったとしても、換気には一定の省エネ効果が期待できます。
部屋の空気が暑いと感じたり湿度が高かったり空気が汚れていると感じたら、状況に応じて換気を行いましょう。

 

換気方式は全部で3種類

換気のメリットやなぜ換気が必要なのかをみてもらったところで、次は2021年現在、住宅に設置されている換気システムについて解説します。

換気システムには大きくわけて3つのタイプがあり、窓を開けて行う換気は住宅業界では「自然換気」と呼ばれ、設備を使った換気とは分けて語られることが多いです。

第一種換気方式(熱交換換気扇)

第一種換気方式は、熱交換換気とも呼ばれる換気方式です。


適切な換気は積極的に行いたいものですが、一般的に住宅の熱損失の約30%は換気によるロスです。
24時間換気システムは、部屋が温かいときも涼しいときも常に換気を行うわけですから、せっかく整えた部屋の空気を損してしまう理屈もなんとなく想像がつきますよね。

熱交換換気は、排気した室内の空気(熱)を再利用することで換気と同時に冷暖房費の削減も期待できます。
ですが、コストがかかるため高性能住宅で定番の装備となっています。

給気(空気を取り込む)、排気(空気を排除する)ともに機械方式で強制的に換気を行います。
機械換気の中でも、もっとも確実な給気・排気が可能で、空気の流れを制御しやすく、戸建・集合住宅ともに適したシステムです。

第二種換気方式

第二種換気方式は、給気を機械方式で行い、排気は排気口から自然に行う換気方式です。
一般的な住宅以外の用途で採用されることが多い設備です。

第三種換気方式

排気は機械換気で強制的に行い、給気は給気口などから行う換気方式です。
排気が機械方式のため、湿気の多い空気が住宅の壁のなかに侵入しにくい点がメリットです。

いわゆる「換気扇を回す換気」を考えてもらうとイメージしやすく、低コストで、一般の戸建や集合住宅でもっともポピュラーなのがこの第三種換気方式になります。

新潟県で最適な換気システムは?

これから新潟県で住宅を新築しようと考えている人にとって、気になる点は「新潟の住宅で適した換気システムは?」といったところではないでしょうか。

結論をいうと新潟県で適した換気システムというものはありません。

2021年現在、一般の新築住宅で採用されるのは高性能住宅向けの「第一種換気方式(熱交換換気)」か低コストな「第三種換気方式」です。
また、施主が自発的に選ぶといったこともほとんどないのですが、生活する上で大切な換気について知っておくのも大切です。

 

換気システムの効果を最大限に発揮するために

換気システムの効果を最大限に発揮し、綺麗な空気のなかで生活するためには定期的な掃除が大切です。
給気口のフィルターも排気口のフィルターも、それぞれ汚れた空気と接触するタイミングがあります。

特に給気口はつねに外気を取り込んでいる箇所ですので、こまめな掃除やフィルターそのものの好感を行いましょう。
またフィルターは、定期的に掃除して使用するタイプのほかに、一定の期間使用したら新しいものに交換するタイプもあります。

 

24時間換気システムは生活のすぐ側にある重要な設備

換気システムは、断熱性能や耐震性能にくらべると目立たない存在です。
しかしさまざまな建物に設置されている設備で、シックハウス症候群や湿気、空気の汚れから皆さんを守ってくれる重要な役割があります。

換気方式について気になる場合は、工務店に尋ねてみることも可能ですので、しっかりと理解したうえで新築計画を進めたいところです。
本記事をきっかけに、住宅の換気システムについて考えるきっかけになれば幸いです。