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スタンダードな三角屋根!人気の切妻屋根とは?設計のメリット注意点を解説

スタンダードな三角屋根!人気の切妻屋根とは?設計のメリット注意点を解説
地産の素材が守る穏やかな暮らし「村上の家」(オーガニックスタジオ新潟株式会社)
2021.04.19

家づくりを進めるうえで、意外と悩む「屋根の形」です。屋根と一口に言ってもいろいろな種類があり、デザインはもちろん、そのメリットやデメリットもさまざまです。

屋根選びの際、多くの方が検討するのは「片流れ屋根」「切妻屋根」でしょう。片流れ屋根は近年、急速に人気の高まっている屋根です。一方の切妻屋根は、国内外を問わず長く親しまれてきた屋根であり、片流れ屋根の普及した現代でも、最も多いタイプの屋根といえます。

今回は、「切妻屋根」のメリット・デメリットや「どんな人におすすめなのか」を解説。切妻屋根が多くの家庭で、長年親しまれてきた理由をお伝えしていきます。

新潟県内の施工事例も、写真付きで紹介するので、家づくりのイメージがより具体的になるでしょう。

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切妻屋根とは

切妻屋根とは、開いた本を伏せたような形をした屋根のこと。真横から見ると、屋根が二等辺三角形のように見えます。

世界的に古くから親しまれてきた屋根で、シンプルなデザインと屋根裏の通気性の良さが特徴です。

切妻屋根のメリット

最近では片流れ屋根が人気を集めているものの、切妻屋根もまだまだ人気の屋根です。日本で最も多い屋根といっても過言ではないでしょう。

次からは、切妻屋根のメリットを4つ紹介します。デザイン上のメリットや屋根としての機能性の高さから、切妻屋根が世界中で親しまれてきた理由が見えてきます。

シンプルでどんなテイストにも合う

切妻屋根は、屋根板2枚のシンプルな形状。いかにも「屋根」という見た目をしています。そんな切妻屋根は、どんなテイストにもよく合う屋根です。

最近の日本では片流れ屋根が人気を集めているものの、切妻屋根は世界的に見ても、古くから親しまれてきました。和風はもちろん、欧風や洋風の家にもよく合います。

屋根裏の通気性を確保しやすい

切妻屋根は屋根裏の通気性を確保しやすく、屋根裏や壁内などの「見えない部分」の劣化を防ぎやすいです。

中央が高い二等辺三角形の切妻屋根は、頂点(中央)の下に通気口を設けられます。屋根の中央に通気口を設けることで、屋根裏全体に新鮮な空気が行き渡りやすくなり、内部の結露や劣化を防ぎやすくなるのです。

屋根裏や壁の内側などに湿気が溜まると、「見えない部分」にカビや腐食が発生し、家族の健康が脅かされたり倒壊リスクが高まったりします。切妻屋根なら見えない部分に湿気が溜まりにくいので、安心して暮らせるでしょう。

メンテナンスがしやすい

屋根裏の湿度上昇を防ぎやすく、見えない部分での結露やカビの発生しにくい切妻屋根は、そもそも傷みにくい屋根といえます。仮に傷んだとしても、損傷箇所の特定がしやすく、メンテナンスもしやすいです。

寄棟屋根や方形屋根と異なり、切妻屋根には棟が1つしかありません。雨漏りが起こったとしても、どこから雨水が浸入しているのか見つけやすく、傷んだ場所をすぐに直せるでしょう。

落雪する場所を予測しやすい

開いた本を伏せたような形をした切妻屋根では、屋根に雪が積もっても、どこに雪が落ちるのか予測しやすいです。落雪は妻壁以外の2面に集中するでしょう。

雪国として知られる新潟では、屋根からの落雪は大きな問題です。雪がどこに落ちてくるのかわからないと、雪かきや屋根の雪下ろしをしているときに落雪にあい、大怪我することもあります。切妻屋根は屋根の勾配もなだらかなことが多いので、雪がいきなり落ちてくることも少ないでしょう。

なお、急勾配の場合は、「雪止めアングル」を設置し、落雪対策するのがおすすめです。

切妻屋根のデメリット

メンテナンスがしやすく、シンプルな見た目でどんなテイストの住宅にも合う切妻屋根。そんな切妻屋根にも、デメリットはあります。

次からは、切妻屋根のデメリットを2つお伝えします。新潟の家づくりで特に気を付けたい点もお伝えするので、工務店とよく相談し、デメリットを解消できるような設計をしましょう。

妻側が劣化しやすい

軒が2方向にしかない切妻屋根では、軒のない妻側の外壁が劣化しやすいです。

軒には雨や日光から、外壁を守る役割があります。妻側にはなるべく軒を長く出し、雨や日光が外壁に直接当たらないようにしましょう。

落雪が集中しやすい

切妻屋根には「屋根からの落雪を予測しやすい」というメリットがありました。ただ、屋根から雪の落ちてくる場所が限られているということは、落雪箇所に多くの雪が積もるということです。

切妻屋根からの落雪は、妻側以外の2面に集中します。魚沼や村上のような豪雪地帯では、屋根からの落雪だけでかなりの雪山ができることになるでしょう。「落雪のせいで家から出られない」とならないよう、屋根の傾斜の向きには気を付けたいです。

切妻屋根がおすすめな人

切妻屋根の魅力は、シンプルな見た目とランニングコストの良さにあります。いろいろなテイストに合うデザインで、メンテナンスもしやすいので、どんな人にとっても使いやすい屋根といえます。

そんな切妻屋根は、次のような人、家庭に向いているでしょう。

・エクステリアはシンプルにまとめたい人
・ほかに目立たせたいエクステリアがある人
・和風や洋風、欧風テイストの家を建てたい人
・屋根からの落雪による事故が心配な人
・メンテナンスの頻度を少なくしたい人

切妻屋根の施工事例紹介

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 かわいすぎない北欧スタイルのお家です。ツートンカラーの外観やヴィンテージテイストのコーディネートなど、すっきりシンプルな中にあそび心をプラ

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 広々とした玄関に可動棚付シューズクローク。洗面・浴室に直行できるので部活や仕事帰りにすぐに汚れを落とせます。LDKではみんなが集まり、1つ

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あえて棟を中心からずらすことで、個性的な印象に仕上げています。

伝統的な切妻屋根は、見た目も機能も優れたバランス型

どんなテイストにも合い、屋根としての機能にも優れた切妻屋根は、見た目にも機能にも優れたバランス型の屋根といえます。

妻側の外壁が劣化しやすいというデメリットはあるものの、しっかりと軒を出すことである程度解消できます。
設計の際は工務店とよく相談し、軒の長さを決めましょう。

この記事を書いたひと
モックハウスマガジン編集部
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モックハウスマガジンの編集部員。
家づくりの気になる疑問や、知ってほしい情報を日々お届けしています。

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