新築の天井高さはどう決める?メリットとデメリットから考えてみよう
2023.10.14
内装には塗り壁やタイルなどさまざまな選択肢がありますが、もっともポピュラーな内装といえば壁紙ですよね。
ただ、ひとことに壁紙といってもさまざまな特徴があります。それぞれの特徴を知らずに壁紙を選んでしまうと、完成した家で暮らし始めてから後悔することにもなりかねません。
そこで今回は、内装材によく使われる壁紙を4種類紹介します。種類ごとのメリットやデメリット、壁紙の選び方もお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
家づくりを本格的に考えるようになると、壁紙にはさまざまな種類があることがわかるでしょう。デザインはもちろん、機能性や質感も壁紙の種類ごとに異なります。たくさんの種類がある壁紙の中から、どんなものを、どんな基準で選べば良いのでしょうか。
【壁紙選びの基準】
壁紙の種類は、上記の4ポイントを基準にすると選びやすいでしょう。まずは、一つひとつの基準について、選び方をお伝えしていきます。
壁紙の色は、お部屋の雰囲気を左右する大切な要素です。好みだけでなく、家のテイストやお部屋の用途に合った色を選び、家族みんなが落ち着いて過ごせるインテリアを作りましょう。
基本的には、壁紙の色は白を基調とすることをオススメします。ただ、お部屋の用途によって色を変えたり、壁紙の一部にアクセントの色を加えるのも楽しいです。
例えば寝室ならダークグレーの壁紙にしてみる、リモートワークやお子さんの勉強で使えるワークスペースには、集中力アップの効果がある赤色や青色を入れてみるといった工夫もできます。
お部屋の雰囲気を決めるうえで、色と同じくらいに大切なのが壁紙の質感です。似たような色合い・デザインの壁紙でも、素材の質感が少し違うだけで、だいぶ印象が変わります。
布クロスや紙クロスでは、重厚感や高級感を演出できるでしょう。珪藻土・漆喰クロスの「自然素材らしい質感」も魅力的です。ビニールクロスの中には、ほかの素材の質感を再現したものもあります。
デザインと質感をよく見て、お部屋のテイストに合う壁紙を選びましょう。
一口に壁紙と言っても、その素材はさまざまです。素材ごとに質感も違えば、汚れへの強さや丈夫さなどのメンテナンス性も異なります。
汚れや水への強さを重視するならビニールクロス、擦れに強い丈夫な壁紙がいいのなら布クロスがオススメです。
ダイニングやキッチンのような汚れや水のつきやすいお部屋にはビニールクロスを、子ども部屋のような壁紙の破れが心配な部屋には布クロスを、という選び方もいいかもしれません。
壁紙の中には、抗菌・消臭性などの機能をもったものもあります。お部屋の用途に応じて必要な機能を考え、壁紙選びの参考にするのもいいでしょう。
抗菌・消臭性の高さでいえば、オススメなのは紙クロスや珪藻土・漆喰クロスです。また、ビニールクロスの中にも機能性を高めた製品は多くあります。
次からは、日本でポピュラーな4種類の壁紙について、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。
壁紙の種類が違えば、質感も機能も変わってきます。好みに合ったものがないか、探してみてください。
ビニールクロスは、ポリ塩化ビニール樹脂をクロス(壁紙)状にしたもので、日本で最もポピュラーな壁紙です。名前はビニールですが、柔らかく少し厚めな素材で、布に近い質感です。
ビニールクロスには、次のようなメリット・デメリットがあります。
【ビニールクロスのメリット】
【ビニールクロスのデメリット】
壁紙にビニールクロスを選ぶ最大のメリットは、安くて丈夫なことでしょう。今回紹介するさまざまな種類の壁紙の中でも、ビニールクロスは最も安価です。布に近い質感でありながら素材はビニールなので、水や汚れにも強く、汚れがついても拭き取るだけでお手入れができます。
また、ポピュラーな壁紙であるためデザインも豊富で、特殊な機能を持たせたものもあります。例えば防湿効果や通気性の高いものを選べば、ビニールクロスの「通気性や調湿性が低い」という弱点も克服できるでしょう。
ただ、ビニールの性質上、「経年劣化が目立ちやすい」「部分補修が難しい」というデメリットは避けられません。
ビニールクロスの耐用年数は10~15年といわれ、時間の経過とともに黄ばんだり継ぎ目が剥がれやすくなったりします。黄ばんだ部分や引っかいて破れてしまった部分などの部分補修も難しく、壁紙全体を張り替えない限り、補修部分はある程度目立ってしまうでしょう。
紙クロスは、その名の通り紙でできた壁紙です。紙クロスは「洋風紙クロス」「和紙クロス」「非木材紙」の3種類に細分化できます。
紙クロスには、次のようなメリット・デメリットがあります。
【紙クロスのメリット】
【紙のデメリット】
壁紙に紙クロスを選ぶメリットは、何と言っても紙ならではの質感にあるでしょう。紙クロスには、ビニールクロスや布クロスなどでは表現できない質感があります。
洋風の紙クロスには、凝った柄や大胆なプリントのものなど、さまざまな種類があります。エンボス加工(表面に凹凸を付けることで柄を表現するもの)を施したものもあり、ほかの種類の壁紙では作れない内装を作ることも可能です。
和紙ならではの風合いや色合いの深みについては、言うまでもないでしょう。和室の壁紙にはもちろん、リビングの一画に設けた畳スペースや洋室などの壁紙に使えば、モダンな雰囲気を演出できます。
ただ、紙クロスをきれいに貼るには、それなりの技術が必要です。紙であるため水や汚れ、擦れに弱いというデメリットもあります。材料費も施工費も高く、雑に扱えばメンテナンスにもお金がかかるかもしれません。
布クロス(織物クロス)は、織物や編み物、不織布などの布を使った壁紙クロスです。素材の種類や布の織り方を工夫した、幅広いデザインの壁紙があります。
布クロスには、次のようなメリット・デメリットがあります。
【布クロスのメリット】
【布クロスのデメリット】
布クロスにはポリエステルやレーヨンでできたものもありますが、その多くは木綿や麻などの自然素材で作られたものです。布クロスの壁紙では、素材の良さを活かした質感、織り方の良さを活かした重厚感を楽しめるでしょう。
また、布クロスには化学物質がほとんど使われていません。素材そのものも丈夫であり、少し擦ったくらいでは傷付かないので、安心して使えるでしょう。
ただ、布クロスは汚れや火に弱いです。一度ついた汚れを完全に落とすのは難しく、火に弱いためキッチンでは使用できないこともあります。汚れが心配な方は防汚加工や撥水加工の施されたものを、キッチンで使いたい方は防火認定を受けたものを選びましょう。
珪藻土クロスや漆喰クロスは、珪藻土や漆喰などの塗り壁の質感を再現した壁紙です。珪藻土・漆喰クロスには、次のようなメリット・デメリットがあります。
【珪藻土・漆喰クロスのメリット】
【珪藻土・漆喰クロスのデメリット】
珪藻土・漆喰クロスは本物の塗り壁と比べて安価で施工でき、工期も短めです。どんなものを選ぶかにもよりますが、珪藻土クロスと比べ、珪藻土の価格は3~5倍ほど。工期も珪藻土クロスは1週間程度で済むのに対し、珪藻土では1ヵ月ほどかかることもあります。
本物の塗り壁よりも手軽に取り入れられるのが珪藻土・漆喰クロスの良さですが、手軽な分、機能性は本物の塗り壁よりも劣ります。
例えば珪藻土・漆喰クロスにもそれなりの調湿性は期待できますが、本物の塗り壁ほどの調湿性はありません。珪藻土・漆喰クロスは、あくまでも塗り壁の雰囲気を楽しむためのものであり、本物の塗り壁とは違う種類のものととらえておくといいでしょう。
一口に「壁紙」と言ってもいくつかの種類があり、種類ごとにデザインも機能性も異なります。納得のいく家づくりをするには、種類ごとの違いを知り、自分たちに合ったものを選ぶことが大切です。
とはいえ、壁紙のサンプルだけを見ても、実際の内装がどんな風に仕上がるのかはイメージしづらいでしょう。だからこそ、壁紙を選ぶときは、たくさんの施工事例を見比べるのが大切です。
壁紙選びで頭を悩ませているなら、施工事例を見るとき、壁紙にも注目してみてください。どんな壁紙がどんな雰囲気の内装を作るのか、イメージがわくはずです。
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