新築の天井高さはどう決める?メリットとデメリットから考えてみよう
2023.10.14
「戸建てを新築するなら、やっぱり2階建てでしょ!」
「どうせなら、3階建ての家を建てたいな…」
そんな風に考える人の多かった日本で、今、平屋が見直され始めています。
平屋と聞くと、レトロな日本家屋をイメージする人も多いでしょう。しかし、「イマドキの平屋」はさまざまなデザインのものがあり、暮らしやすさにこだわって建てられています。2階がないからといって、暮らしが窮屈になるとは限りません。
そこで今回は、平屋ならではのメリットと、新築するときの注意点をお伝えします。おしゃれな平屋、暮らしやすさにこだわった平屋の施工事例も、写真付きで紹介します。
平屋だからこそできる、コンパクトな暮らしに興味のある方は、ぜひお読みください。
長らく2階建て住宅が主流だった日本で、平屋が見直されているのはなぜでしょうか。平屋ならではの5つのメリットから、その理由が見えてきます。
平屋を新築する1つ目のメリットは、階段がないことです。階段の上り下りのない平屋では、長く、快適に暮らせます。
生活のすべてがワンフロアで完結する平屋では、家事を効率よくこなせます。部屋が少ないので掃除をする労力は減り、洗濯物を片付けるときも階段を上り下りしたり、いくつもの部屋を行き来したりしなくて済みます。
階段がないことで、子どもの怪我も減り、老後の暮らしも安心です。何らかの理由で車椅子が必要になったとしても、ほとんど自力で生活できるでしょう。
平屋を新築する2つ目のメリットは、内装・外観ともにデザインの自由度が高いことです。
2階のない平屋は、建物の高さがそもそも低く、法律による高さ制限に引っかかることがまずありません。そのため、屋根の形も高さも自由に決められます。
例えばこちらのお宅は、建物の面積を広く取り、屋根に大きな傾斜を付けているのが特徴です。シンプルな色使いと独特な屋根が合わさり、モダンな印象を醸し出しています。平屋なら、このようなこだわり抜いたデザインも可能です。
2階がないことで、内装も好きにデザインできます。構造上、2階建ての建物では、1階と2階で壁や柱の位置をある程度そろえなくてはなりません。しかし、そもそも2階がない平屋なら、柱や壁の配置は自由です。
こちらのお宅は、LDKを限りなく広く取り、料理も食事も伸び伸びと楽しめるように設計されています。その上にある、屋根の傾斜を活かしたロフトも、秘密基地のような雰囲気で素敵です。
平屋を新築する3つ目のメリットは、家族が互いの気配を感じやすいことです。
ワンフロアで暮らす平屋では、2階建てと比べ、家族が顔を合わせる機会も増えます。みんなが同じ階にいるので、部屋に1人でいても、ほかの部屋にいる家族の気配も感じやすいです。
平屋では、家族のコミュニケーションも自然と増えていくでしょう。
平屋を新築する4つ目のメリットは、間取りの自由度が高いことです。
2階建ては上下で柱や壁の配置をそろえる必要があるのに対し、平屋にその必要はありません。そのため、間取りを自由に作りやすく、広くて開放的な空間も演出しやすいです。
また、伝統的な日本の平屋の家は2階建て住宅と比べて壁が少なく、部屋同士の間仕切りにはふすまや障子を用います。ふすまを広く開けるように設計したり、取り外したりすれば、部屋同士を自由につなげられます。
親戚や友だちが集まったときに部屋をつなげて広くしたり、我が子が巣立った後の子ども部屋を居間やダイニングとつなげたりと、平屋は間取りの自由度が高いです。平屋を新築するときは、将来のこともよく考え、全体の間取りを決めましょう。
平屋を新築する5つ目のメリットは、丈夫で災害に強いことです。
平屋の重心は低いので、地震の揺れによる負担が少ないです。外壁の面積が少なく、風を受ける面積も小さいため、強風の負担も抑えられます。
平屋にはたくさんのメリットがあることは、おわかりいただけたでしょう。しかし、平屋を新築するときには、いくつか気を付けなければならないことがあります。
次からは、平屋を新築するときに気を付けたい、5つのポイントをお伝えします。
平屋を新築するときは、防犯やプライバシーの確保に気を付けましょう。
構造上、1階の窓が多い平屋では、外からの視線が気になるかもしれません。外から生活の様子を伺いやすく、侵入しやすい経路も多いことから、十分な防犯が必要です。
外からの視線だけでなく、家族の視線や気配が気になることもあるでしょう。家中どこにいても家族の気配を感じられるのが平屋のメリットですが、思春期や受験を控えた時期の子どもたちは、1人になれる空間も欲しがるでしょう。
平屋を新築するときは、窓を防犯仕様にしたり、子ども部屋とリビングを離したりといった工夫が必要です。
平屋を新築するときは、2階建てと比べて敷地面積が広くなりやすいことを覚えておきましょう。
「2階がない」ということは、単純に考えて「部屋数や床面積が3分の2から半分程度になる」ということです。部屋数や家の広さを確保したいなら、必要な敷地面積は増えていきます。すでに土地を持っている人や、土地にかかる費用を抑えたい人が平屋を新築するなら、家が多少狭くなることは覚悟しておきましょう。
平屋を新築するときは、日当たりをどう確保するのか、工務店とよく相談しましょう。
平屋で広々とした居住空間を確保するには、建物の面積を広くしなければなりません。
「2階が無いなら、むしろ日光が入りやすいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、屋根はあります。建物の面積が広くなるほど、家の中央部分に陽が届きづらくなっていきます。
天井を吹き抜けにして高い位置に窓を設置したり、天窓を設けたりといった工夫ができないか、工務店に聞いてみましょう。
2階のない平屋は、一見すると、2階建てより安く建てられそうです。しかし、平屋は意外と安くありません。2階建てよりも高い施工費がかかることもあります。
まず、広い平屋を新築するには、広い土地が必要です。ほかの条件が同じなら、敷地面積の広い土地ほど価格は高くなります。建物の面積が広くなれば、基礎部分や屋根の面積も広くなり、家づくりにかかるコストは高くなるでしょう。
もちろん、2階建てより平屋の方が安く建てられることもあります。具体的な金額や「どちらが安いか」は、プランや工務店によって変わってくるため、まずは担当者に相談してみましょう。
平屋を新築するメリットに「災害に強い」というものがありました。しかし、平屋は水害にだけは弱いです。
1階しかない平屋で床上浸水が起これば、逃げ場はありません。家財もすべて1階に置くことになるので、ほぼすべての家具・家電が被害を受けることになります。
平屋を新築するときは、なるべく高台にある土地や、川や海から離れた土地を選びましょう。
最近まで、日本住宅は2階建てが主流でした。しかし、お伝えしてきたさまざまなメリットが見直され、平屋を新築する人も増えつつあります。
平屋がオススメなのは、次のような人たちです。当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。
・老後の暮らしやすさを重視する人
・自宅での介護を考えている人
・共働きで、家事効率を少しでも良くしたい人
・家族とのコミュニケーションを大切にしたい人
・断捨離を意識した、コンパクトな暮らしをしたい人
日本で2階建てが増え始めたのは、大正時代以降だといわれていることをご存知でしょうか。
歴史的に見れば、日本人は平屋に住んでいた期間の方が長いです。断捨離ブームでコンパクトな暮らしを好む人が増えたことや、社会全体の高齢化により、今「平屋」が見直され始めています。
もちろん、平屋=日本家屋というわけではありません。近頃は、モダンな平屋や西洋テイストの平屋も増えてきています。
家族の好みやライフスタイルを見つめ直し、間取りやデザインについて、工務店とよく相談しましょう。
Mockhouseでは新潟県内の工務店と協力して「新潟県の平屋特集」をまとめています。
イチ推しの事例を更新し続けているので、平屋を検討の方はぜひご覧ください。
2023.10.14
2023.10.13
2023.10.04
2023.09.29
2023.09.27
2023.09.15