「省令準耐火構造」の基準や性能を解説! メリットやデメリットも
2023.10.29
完成したばかりの新築戸建住宅は、どこを見回してもすべて新品です。
曇りひとつないフローリングや窓ガラス、新築特有の香りは、言葉にできない喜びがありますよね。
住宅に限らず封を切ったばかりの「新品」に対して、みなさんはどのように接しますか?
「かたちあるもの、いつかは壊れる」と潔い人もいる一方、「汚してしまいそうで落ち着かない」という人もいます。
特に小さな子どもと暮らすとなると、少し神経質になってしまうかもしれません。
本記事では、そんな完成したばかりの新築住宅との向き合い方について、お話してみようと思います。
新築住宅を検討するタイミングとして多いのが「子どもが生まれてから幼稚園・小学校に上がったあたり」です。妊娠〜出産を終え、少し経ったころですね。
そんなときよくある心配ごとが「子どもが新しい家を汚したり傷だらけにしないか?」といった点についてでしょう。
建築士として、多くの家づくりをお手伝いさせていただいてきた私の考えは、「気にする必要はない!」です。
「他人の家だからってそんな簡単に…」と思われるかもしれませんが、きちんと理由があります。
冒頭で触れた「かたちあるもの、いつかは壊れる」は住宅にも当てはまります。
どんなものでも、汚れ傷がつき、傷んでいくのは仕方のないことです。
住宅も同じで、永久に新築の状態が続くものなどありません。
住宅は、メンテナンス前提で住むものです。
使用している建材などにもよりますが、
といったように、定期的な点検や交換が必要です。
思い出や記念を残しながら、みなさんらしく住み続けることに最大の価値があると私は考えています。
子どもも含めご家族みんなが住宅を通して、掃除の仕方や、やっていいこと・だめなことを学んでいくというのも、持ち家の醍醐味ではないでしょうか。
とはいえ、汚れや傷に対する対策がまったくないわけではありません。
きれいな状態を維持するためには、素材の選び方などにちょっとしたコツがあります。
ここからは、新築検討時からできる対策について、素材別で解説します。
快適で心地よい暮らしのために、内装デザインまでとことんこだわるのも悪くありません。
ですが、小さい子どもと一緒に住む前提なら「珍しい品番を避け、手に入れやすい品番を選ぶ」とのはおすすめです。
特に壁紙の種類などは、珍しいものだとあっという間に廃盤になってしまう恐れがあります。
一見すると同じように見えるデザインでも、よく見ると微妙に違っていたりします。
「メンテナンス前提」と言いましたが、壁紙クロスは毎年張り替えるものではありません。早くても数年に1度程度です。
その頃には、せっかく選んだ壁紙が廃盤になっていることはよくあります。
壁紙クロスではなく「珪藻土(けいそうど)」や「漆喰(しっくい)」といった自然素材を採用した場合はどうでしょう?
内装に自然素材を選んびたいときは、「はじめから濃い色にしすぎない」というコツがあります。
珪藻土や漆喰といった自然素材は上から塗り直すというかたちでメンテナンスします。
はじめから濃い色にするのではなく、少しずつ色を濃くしていくことでメンテナンスしやすい状態を作っておきます。
フローリングも壁紙と同様に、数年おきに商品の入れ替えがなされるため、人気のない品番は順に廃盤となっていきます。
消耗品とまでは言いませんが、15年から20年くらいで張替えを検討する人もでてくるでしょう。
スムーズにメンテナンスを済ませたいなら、なるべく珍しいものは避けたほうが無難かもしれません。
また、建築中にあまった壁紙フローリング材の「端材」をもらっておいて、部分補修に使うのもちょっとした裏ワザです。
すべてを取り入れる必要はありませんが、できそうなところから試してみてください。
新築住宅の「汚れや傷」についてお話しました。
特に小さな子どもがいると神経質になってしまう人がいるのはわかります。
持ち家というのは、そういった出来事も含め「思い出」や「記録」として受け止めながら暮らしていくところに価値があると私は考えています。
家はメンテナンスを前提に住むものですから、どう向き合っていくかはみなさん次第です。
ぜひすてきな思い出をたくさん作っていってほしいと思います。
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