注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
住宅資金贈与の非課税枠よりも多くの金額の贈与を受ける場合、基本的に贈与税がかかってしまいます。
しかし、相続時精算課税制度を利用することで、住宅資金贈与の非課税枠を超えて贈与を受けても、非課税で贈与を受けられるかもしれません。
今回は、そんな相続時精算課税制度について解説します。
相続時精算課税制度は贈与税の課税方式の1つで、直系親族である「父母・祖父母」から「子・孫」へ、生前に贈与を行える制度のことです。
ただしこの制度を利用するときは、原則として贈与者は60歳以上、受贈者は20歳以上であることが求められます。
また前提として、贈与税には相続時精算課税制度と暦年課税の2種類があります。
各贈与には税金がかかりますが、どちらの場合も基礎控除があります。
そして新築住宅などに対しては、条件を満たせば贈与税が一定額非課税になる「住宅資金贈与の非課税枠」という制度があります。
しかもこの制度は相続時精算課税制度や暦年課税の基礎控除と併用できるのです。
本記事では、新築住宅の資金としてより多く贈与を受けたい、贈与したい場合に向けて「相続時精算課税制度」と「住宅資金贈与の非課税枠」の組み合わせについてお伝えしていきます。
なお、住宅資金贈与の非課税枠についてはこちらの記事でご紹介しています。
※本記事の内容は2021年8月時点のものです。国の政策や方針により内容が変更されることがあります。詳細については都度、国税庁のホームページをお確かめいただくか、住宅会社、専門家などへお確かめください。
相続時精算課税制度とは、簡単に言うと2500万円まで非課税で贈与ができる仕組みのことです。
非課税で多額の贈与が行えるので、新築住宅を検討する際に着目すべき制度と言えます。
また、もうひとつの贈与の制度である暦年贈与についても説明します。
暦年贈与とは「1月1日~12月31日の間で受けた贈与が110万円以内であれば、贈与税はかからない」という仕組みです。
相続時精算課税制度と違い、直系親族のみといった縛りはありません。
相続時精算課税制度は理解するのにやや煩雑な内容です。個人で調べていても、自分に適した制度であるか判断できないかもしれません。
そこで相続時精算課税制度の利用をおすすめできるタイプと、なぜこの制度をすすめるのかを簡単にまとめましたので、参考にしてください。
次の2点に該当する方は、相続時精算課税制度の利用に適しています。
新築住宅を検討するときは、まとまった額の資金が必要です。
このとき発生する贈与税について基礎控除の限度額は、暦年課税で最大110万円、相続時精算課税制度で最大2500万円。
条件や注意点はありますが、「住宅資金贈与の非課税枠」に「相続時精算課税制度の基礎控除」を併用できれば、多額の資金を無理なく贈与できます。
できるだけ非課税で余裕をもって資金を調達できれば、家計にやさしいライフプランを練ることができますから、可能であれば相続時精算課税制度の利用をおすすめします。
税務署へ申告して相続時精算課税制度を適用する際に必要な、書類や手続きについて説明します。各種書類の用意が難しいと感じた場合には、住宅会社や専門家へご相談ください。
相続時精算課税制度のデメリットは、いったんこの制度を利用すると、暦年贈与の基礎控除額を使用できなくなることです。
その後は贈与の額が110万円以下であっても贈与税がかかりますので、相続時精算課税制度を選択するかを検討するときは、よく注意してください。
新築住宅の検討は人生の一大イベント。
多額の贈与が受けられることは大きなメリットですから、できるようであれば相続時精算課税制度の利用を強くおすすめします。
しかし本記事で触れた条件や注意点は、相続時精算課税制度について抜粋し、かなりわかりやすくお伝えした内容です。
ご家庭の事情や贈与の金額、人生設計により、相続時精算課税制度を利用すべきかは一概に判断できません。
新築住宅はとくに扱う金額が大きく、あわせて事前の計画が必要ですから、ファイナンシャルプランナーなどの専門家と住宅会社に相談するとよいでしょう。
贈与税は重要なポイントですから、理想のライフプランが組めるように慎重に検討してくださいね。
2023.10.06
2023.02.18
2021.11.17
2021.10.21
2021.10.15