注文住宅を建てる方必見!つなぎ融資のしくみと注意点
2023.10.06
住宅ローンは年収のいくらまで借りることが出来るかご存じでしょうか?
正解は年収の約7倍です。
ただ、ここで注意が必要なことがあります。
年収の7倍まで借りられるからといって、年収の7倍まで借りても大丈夫ということではないということです。
今回は、住宅ローンを借りる前に確認しておきたい、大切な5つのお金について解説します。
この5つのお金を確認した上で、住宅ローンの借入の金額を決定すると失敗しづらくなります。
人生における三大出費という言葉を聞いたことはありますか?
教育費、住宅費、そして老後の費用です。
住宅費を考えるにあたり、残りの三大費用である教育費と老後のお金を整理しましょう。
また、日々の生活費や万一の場合、家を建てたあとにかかるお金についても、合わせて考えていきます。
人生の三大出費のひとつが、教育費です。
保育園や幼稚園から大学卒業までにかかる費用です。
中でも大学費用を心配される方は多いのではないでしょうか。
大学4年間でかかる費用は、国公立と私立、私立でも文系と理系、実家から通う場合と下宿する場合で大きく異なります。
以下は、大学の学費の4年間の平均額(入学金込)です。
下宿する場合は、この金額に生活費が加わります。
仮に月に10万円の仕送りをすると4年間で合計480万円が上記の費用に上乗せされます。
奨学金での進学を望まない方は、住宅ローンを払ってもこれらの金額を準備できるか検討する必要があります。
人生の三大出費のふたつめが、老後のお金です。
住宅ローンの負担が大きく、老後に向けての資産形成が出来なかったということがあってはなりません。
では、老後に向けていくら貯めれば大丈夫なのかを整理していきます。
老後への準備にあたり、把握しておくお金は大きく2種類あります。
ひとつは老後必要なお金、もうひとつは既に準備されているお金です。
老後必要なお金とは、老後の生活費などのことです。
金額の想像がつかない方は、総務省のデータから夫婦で月に約24万円の支出をイメージされるといいかもしれません。
既に準備されているお金としては、年金や退職金、企業型確定拠出年金があります。
年金はねんきん定期便と今後の収入から大体の見込み額を計算できます。
退職金は会社の規程を確認すると分かります。
確定拠出年金のある方は、運用目標に沿った金額から計算します。
老後必要なお金-既に準備されているお金=自分で準備するお金
といった計算式で自分の準備するお金を考えます。
住宅ローンを支払った上で、準備ができる金額は借りても大丈夫な金額と言えます。
教育費と老後のお金は分かりやすく大きな出費になりますが、日々の生活費も同時に考える必要があります。
お子様一人当たりの養育費は約1,600万円というデータもあります。
住宅ローンを支払うことで日々の生活が苦しくなっては本末転倒です。
特にお子様が小さいうちは、お子様が大きくなって将来生活費が上がったとしても住宅ローンが生活の負担にならないかを検討する必要があります。
また、日々の生活費以外にも、冠婚葬祭などの特別な出費や、車検代、家族旅行のお金なども考えられると、より安心して住宅ローンを組めます。
住宅ローンの返済中に、身体や精神の病気により働けなくなる、会社の倒産や解雇、給与やボーナスの削減による収入減少を考えます。
貯蓄がなくギリギリでローンを組んでしまうと、収入が途絶えた時に非常に家計が厳しくなります。
1年分から2年分は働けなくても生活に困らないように貯金することが大切です。
これを生活防衛資金と言います。
たとえ、住宅ローンを組んだ直後には生活防衛資金がなかったとしても、生活防衛資金を貯蓄できる範囲で住宅ローンを組むことをおススメします。
家を建てたあとにかかるお金も、家を建てる前にざっくりでも把握していることが大切です。
家を建てたあとに「こんなにお金がかかるの?」となってしまっては計画が大きくずれてしまいます。
家を建てたあとにかかるお金の1つ目は税金です。
固定資産税や都市計画税がかかります。
事前に工務店やファイナンシャルプランナーに確認して、税金を把握しましょう。
2つ目は、家具や家電です。
新築を建てるにあたり、冷蔵庫やテレビや家具を新調される方も少なくありません。
一時的な出費ではありますが、どれぐらいかかるかを考えておくことが大切です。
ここを怠ると思いのほか出費が大きくなり、引っ越し当初の資金計画がずれてしまいます。
家を建てたら貯金がなくたっていた、というのは非常に不安定な状態です。
3つ目は、家の修繕費です。
このお金がかかるのは15年後以降のことがほとんどです。
外壁工事などで150万円から、高いと300万近くかかることもあります。
これらのお金も準備していく必要があります。
特に子育て世代の方は、お子様の大学進学と修繕のタイミングが被ることもあるので、最初に資金計画を立てておくことが大切です。
ここまで住宅ローンを組む前に、検討が必要な出費について考えてきました。
では、どうやって住宅ローンの金額を決めると安心して払っていけるのでしょうか?
その答えは「ライフプランを作ること」です。
「ライフプランは保険に入る時に作ったよ」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかしここで言うライフプランは、保険のための必要保障額を出すためのものではありません。
一生涯にわたって家計が赤字にならないようにするための指針を立てるものです。
その中で、住宅ローンはいくらまで払っても将来にわたり家計が苦しくならないか、赤字にならないかを見ていくと、借りても大丈夫な金額が算出されます。
一般社団法人 全国銀行協会のHPで簡易的なライフプランを作成することができます。https://www.zenginkyo.or.jp/special/lps/
ライフプランの正確な作成と具体的なアドバイスが欲しい方は、信頼できるファイナンシャルプランナーにご相談いただくのがいいでしょう。
ここまで、住宅ローンを借りる前に考えるお金の話やライフプランの話をしてきました。
それらを解説したのは、1つの大切な考え方をお伝えしたかったからです。
住宅ローン(住宅購入)は人生の出費の1つであるということです。
家を買うタイミングでは、どうしても家のことや住宅ローンのことばかり考えてしまうと思いますが、あくまで家計全体の支出の1つです。
とても大切な1つであることには、間違いありませんが、それが全てではありません。
家計全体で見た時のバランス感覚を持つことが非常に大切です。
その上で、素敵な家づくりを応援しております。
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