「省令準耐火構造」の基準や性能を解説! メリットやデメリットも
2023.10.29
注文住宅づくりは、なかなか予算通りにいかないものです。「こんな間取りにしたい」や「こんな設備が欲しい」と、あれこれ考えていると、いつの間にか数百万円単位で予算オーバーしてしまうケースもあります。
そうならないように、予め費用を抑えながら計画を進めて欲しいところですが、家づくりには「ここだけはコストダウンしない方がいい」というポイントもいくつかあります。
本記事では、そんな「やってはいけないコストダウンのポイント」を紹介します。
ひとつ目は、「建物の耐震性能や耐火性能に関連するところ」です。例えば、基礎の鉄筋や構造上必要な柱を減らすといった要望は、おすすめしません。
近年では、震度6以上の地震が増えている傾向にあります。日本全土での分布を考えると、「一生で2回くらいは大きな地震があるかも」程度を想定しておくのが、丁度いいのかもしれません。耐震性や耐火性にこだわることで、住宅保険の割引が適用されるケースもあります。
また、雨や風、紫外線に影響を受ける「屋根」「外壁」も、あまり安い材料を使ってしまうと、耐久性が落ちたり白アリの被害に合ってしまったりなど、思わぬ出費に繋がってしまいます。
ふたつ目は、「家の中で、毎日触れるところ」です。例えば、人間が住宅の中で最も長時間触れている場所は「床」になります。
床は壁や天井と同じく広い面積を占めるところですが、かといって安い素材を使ってしまうと、思った以上に満足度に影響します。すべての床に高価な無垢材を使う必要はありませんが、リビングやダイニングといった家族が毎日よく集る場所は、こだわってみるのもおすすめです。
他にも、
といったアイデアがあります。適材適所で上手く使い分けられると、住んだときの満足度も上がるので、ぜひ検討してみてください。
また、無垢材などは20年、30年と長く暮らしているとさまざまな表情に変化します。時間の経過とともに、家も一緒に変化していく様子を感じられるのも、注文住宅の魅力です。
3つ目は、「光熱費(ランニングコスト)に関わるところ」です。断熱性能や気密性、水回りや空調設備などは、思い切って最初にコストをかけておくのは、決して悪い選択ではありません。
「安物買いの銭失い」といった言葉があるように、初期コストを抑えるために、上記に関連するところを妥協してしまうと20年後、30年後の光熱費やメンテナンス費に大きな差がついてしまい、かえって損をしてしまうかもしれません。大半の施主はローンを使って住宅を取得するため、月々の支払いも無視できない金額になってきます。
また昨今、エネルギー代の高騰が話題になっていますが(※2023年10月現在)、10年後はさらに値上がりしているかもしれません。家を建てたばかりのときは、住宅性能にこだわった場合とそうでない場合に比べて、月々の光熱費の差が数%だったとしても、5年後や10年後はもっと差が付いてしまう可能性も十分考えられます。
高性能な住宅や設備類は、生活満足度にも直結する要素です。「冬は暖かく、夏は涼しい家」や「蛇口をひねれば直ぐに温かいお湯が出るシャワー」、「快適に節水してくれるトイレやキッチン」は、新築住宅を取得した施主だけの大きなメリットといえます。ぜひ、前向きに検討してみてください。
今回は、「ここだけはコストダウンしない方がいい」というポイントを紹介しました。予算にも上限があるため、希望があったとしてもその通りにいかない部分も出てくるでしょう。ですが、その中でも「満足度を大きく損なうもの」と「あまり影響しないもの」があります。一歩間違えると、命を落としかねないところも解説しました。
わからないところや、悩んでしまったらぜひ担当者や設計士に相談しながら進めていって欲しいと思います。
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