「省令準耐火構造」の基準や性能を解説! メリットやデメリットも
2023.10.29
「長く快適に暮らすため、家づくりには最善を尽くしたい」
「工務店や施工会社を信じていないわけではないけど、安心するための保証が欲しい」
そんな風に考える人は、工務店の資料やサイトでよく見る「第三者機関による検査」というワードが気になっているかもしれませんね。
第三者機関とは、いったいどんな機関のことなのでしょうか。検査はいつ、どんなことをするのでしょうか。
そこで今回は、第三者機関による検査とは何なのか、わかりやすくお伝えします。「検査をしたことで工務店との関係が悪くならないだろうか?」という不安にも答えます。
第三者機関による検査とは、その名の通り、工務店でも施工会社でもない第三者による施工チェックのことです。主に保険会社や建築検査会社によるチェックを指します。
第三者機関による検査を依頼するのは、施主や工務店です。ほとんどの工務店やハウスメーカーは、自社でも工事のチェックを行い、施工のミスが起こらないようにしています。中には自社検査にプラスして第三者機関による検査を行い、住宅の安全・品質を担保している工務店もあります。
第三者機関による検査の「第三者」とは、いったい誰のことを指しているのでしょうか。一口に第三者機関と言っても、さまざまな種類の機関があります。
次からは、検査を行う4種類の「第三者機関」を紹介します。
住宅金融支援機構の提供する「フラット35」で融資を受けた場合、住宅金融支援機構による検査が2回行われます。フラット35を利用した場合の検査は義務であり、必ず受けることとなります。
指定確認検査機関とは、国土交通大臣や都道府県知事から指定された、民間の検査機関です。家の図面が建築基準法に沿ったものであるか、図面通りに家づくりが行われているかをチェックします。
登録住宅性能評価機関とは、「住宅の品質確保に関する法律」に基づく検査を行う、国土交通大臣が登録する機関です。防災や防犯などの「安全性」に関することや、断熱性や空気・採光・音などの「健康で快適な暮らしができるかどうか」に関わること、経年劣化への対策に関することなどをチェックします。
住宅瑕疵担保責任保険に加入した場合、契約した保険法人による検査が実施されます。保険法人の調査員による現場検査を行い、建てている家が保険の対象になるかどうかをチェックします。この検査でチェックするのは、あくまでも「家が保険の対象になるかどうか」です。家の品質チェックだとは思わない方がいいでしょう。
自身で探した第三者機関による検査を依頼するか考えたとき、工務店や施工会社との関係悪化を心配する人も多いでしょう。中には、工務店から「検査しなくても大丈夫だよ」と言われた人もいるかもしれません。
第三者機関による検査は、した方がいいのでしょうか。次からは、第三者機関による検査にまつわる不安を解消していきます。
多くの工務店では、基本の流れの中に第三者機関による検査が組み込まれているため、自身で用意せずとも検査は行われます。
ただし施工の最初から最後まで検査が行われる訳ではなく、着工前、完了検査、基礎の鉄筋検査、構造の金物検査など、節目ごとに2〜4回ほど行われます。
検査機関でも見落としの可能性はゼロではないですし、内装施工〜お引き渡しは工務店の自主検査になるので、万が一見落としの無いようご自身でも気になった部分はしっかりチェックすることをおすすめします。
なかなか確認の時間が取れなかったり、より安心して家づくりを進めたい方は、自身で選んだ機関にさらなる調査を依頼することもできます。
その際、工務店や施工会社に「自分たちを疑っているのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、心配はありません。
工務店や施工会社は、検査そのものや、検査に基づく手直しに慣れていることがほとんどです。第三者機関による検査を自社判断で行っているところもありますし、第三者期間による検査がなくても、自社検査は行っています。
何より、丁寧な仕事をしている工務店・施工会社にとって、第三者機関による検査は自分たちの仕事ぶりを施主に示すいい機会です。
第三者機関に「きちんとした工事が行われていましたよ」と報告してもらえば、自社のイメージアップにつながります。万一ミスがあっても、検査により指摘してもらえば、住宅の完成前に直すことができます。
どんなに腕の良い職人でも、人間である以上、ミスをゼロにすることはできません。第三者機関による検査とは、工務店や施工会社にとっても、ミスによる「完成後の修理」や「イメージダウン」へのリスクヘッジになるものなのです。
そもそも、ほとんどの工務店は自社での検査を実施したり、第三者機関による検査を用意したりしています。そのうえで、工務店が用意・実施していない検査を追加すれば、より安心して家づくりを進められるでしょう。
そこで最後に、第三者機関の選び方をお伝えします。チェックしたい内容に合った、信頼できる検査機関を探しましょう。
「第三者機関」と一口に言っても、公的機関の指定する機関から保険法人まで、さまざまな機関があります。もちろん、機関ごとにどのような内容の検査を行うのかも異なります。チェックしたい内容に合った検査機関を選びましょう。
例えば保険法人による検査は、建てている家が保険の対象となるかをチェックするためのものです。家の品質や工事の正確さを測るためのものではありません。
第三者機関による検査をしたからといって、必ずしも安心できるとはいえません。検査機関にも、腕の良い機関とそうでない会社があります。腕の良い機関を見極め、精度の高い検査をしてもらうようにしましょう。
腕の良い検査機関を見つけるには、これまで行ってきた検査の実績や事例をチェックするのがおすすめです。実績や事例を見るときは、次のようなポイントを意識するといいでしょう。
・検査後に補修工事になることが多い
・建設業界ではなく施主からの依頼が多い
・検査に機械や道具を用いている
第三者機関による検査を考えるとき、「工務店や施工会社との関係が悪くならないだろうか」と不安に感じる方は多いでしょう。施主側からすると、工務店や施工会社に「自分たちを信頼していないから、検査を依頼するんだ」と思われるのではないかと不安になります。
しかし、不安に感じるからといって何もしないのはよくありません。家づくりには時間もお金もたくさんかかり、完成した我が家は人生の大半を過ごす場所です。だからこそ、納得したうえで進めていきたいですし、工務店や施工会社もそのことはよくわかっています。
まずは、工務店に工事はどんな風に進めているのか、どんな検査を行っているのかを聞いてみるといいでしょう。検査しながら、きちんとした工程で工事が進んでいるとわかれば安心できます。
家づくりのどんな点に不安を感じているのかを伝えれば、工務店もしっかり相談に乗ってくれますよ。
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