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2023.10.29
家づくりについて本格的に調べていくと、「地鎮祭」という言葉に出会うことになるでしょう。地鎮祭は家づくりに伴う、古くから伝わる儀式です。
「儀式って、細かい作法とかマナーがたくさんありそう…」
「地鎮祭って絶対やらなきゃダメなの?」
地鎮祭について、そんな不安を抱いている方も多いでしょう。
そこで今回は地鎮祭のマナーや費用、どんなことをするのか、当日の流れについてお伝えします。本記事を読めば、地鎮祭には難しいことなど何もないことがわかるでしょう。
地鎮祭とは、これから家を建てる土地の神さまにお祈りをする儀式です。その土地に家を建てる許可を神さまからもらい、工事の安全と家族の末永い幸せを願います。
一般的には「じちんさい」と読みますが、「とこしずめのまつり」と読むこともあります。「鎮(しずめ)」は土地の神さまを鎮め、落ち着かせるという意味です。
地鎮祭の起源を正確に知ることはできませんが、西暦690年頃の記録には地鎮祭が登場しており、かなりの歴史を持つことが窺い知れます。ただ、地鎮祭が広く普及したのは江戸時代後期からのようです。
最近では地鎮祭をしない家庭も増えていますが、余裕があれば行うことをおすすめします。
地鎮祭は家づくりの思い出になります。家の間取りやデザインが決まり、工事が始まれば、施主が家づくりに関わることはあまりありません。
家づくりは人生最大の買い物であると同時に、家族のビッグイベントです。地鎮祭も家づくりのときにしかできないので、「せっかくだしやっておこう」くらいの気持ちで楽しみましょう。
また、地鎮祭では近隣住宅への挨拶回りも行います。工事が始まれば、騒音や重機の出入りで近隣の人に迷惑をかけるかもしれません。工事や引越し後の生活をスムーズに進められるよう、挨拶回りも兼ねて地鎮祭を行うといいでしょう。
地鎮祭の費用は工務店にもよりますが、2~3万円ほどと考えておきましょう。地鎮祭で使う道具やお供え物、神主さんへの依頼など、まとめて手配してくれる工務店が多いです。
なお、地鎮祭の後には近隣住宅への挨拶回りをすることもあります。挨拶回りは工務店や建築会社と一緒に行い、粗品を配るのが一般的です。どんなものを配ればいいのか、何件くらい回ればいいのかは地域により異なるので、担当者に相談しましょう。
地鎮祭そのものにかかる時間は1時間ほどです。地鎮祭の後に挨拶回りをするなら、何件回るのかを考え、所要時間を見積もっておきましょう。
両親や親戚を呼ぶ場合、地鎮祭の後にみんなで食事に行ったり、少し話したりすることもあるかもしれません。余裕を持ったスケジュールを組んでおくといいでしょう。
祭壇やお供え物など、地鎮祭で必要なもののほとんどは、工務店が用意してくれます。施主が用意するのは、次の3つくらいでしょう。
【地鎮祭の持ち物】
初穂料:2万5,000円を入れ、熨斗紙に「初穂料」と書く
お酒(封建酒):酒屋さんで「地鎮祭で使うお酒を探しています」と相談
挨拶周りの粗品:中身や軒数は工務店と相談
上記はあくまで参考です。具体的に何がどのくらい必要なのかは、工務店に相談しましょう。
また、地鎮祭の様子を撮影する場合は、念の為工務店や神主さんに確認を取るほうがベターです。
地鎮祭は、多くの人にとって初めてのイベントです。誰を呼ぶのか、当時が悪天候の場合はどうなるのかなど、早めに確認しておくとスムーズです。
地鎮祭に両親や親戚を呼ぶなら、人数を確認し、工務店に伝えておきましょう。地鎮祭ではイスやテントを使うので、事前に必要なイスの数、テントの大きさがわかっていれば安心です。
もしも地鎮祭当日に雨が降った場合、基本的にはテントを張り、その中で儀式を執り行います。しかし、あまりにも風や雨が強いときは、神社や自宅で執り行うこともあります。参加者には「悪天候のときは、別の場所になるかもしれない」と伝えておきましょう。
地鎮祭を執り行うのは、基本的には神社の神主さんです。神主さんの手配も、工務店がしてくれます。しかし、自分たちの入信している宗教で儀式をしたい人や、知り合いの神主さんに頼みたい人もいるでしょう。
もちろん、自分たちで神主さんを呼んだり、施主の宗教に合わせて地鎮祭をすることは可能です。例えばカトリックの方なら、神主さんではなく神父さんを呼び、「起工式」を執り行います。
ただし、地鎮祭の段取りや準備は、自分たちでしなければなりません。地鎮祭に何らかのこだわりのある方は、まずは工務店に相談してみましょう。
字面や「儀式」という言葉への印象もあり、「地鎮祭って難しそう…」と感じている方も多いかもしれません。
そこで、服装やご近所への挨拶など、地鎮祭の基本的なマナーをお伝えします。神主さんや建築会社の担当者と相談しながら、地域の慣例に合わせて地鎮祭を執り行いましょう。
地鎮祭の服装に、特に決まりはありません。
「フォーマルな格好をした方がいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、最近ではカジュアルな格好で臨む人も多いです。身だしなみさえしっかりしていれば、普段の服装で問題ありません。
「挨拶回りもあるし、カジュアルすぎないかな…?」と心配なら、ジャケットや薄手のカーディガンを羽織るといいでしょう。
地鎮祭が終わった後は、近隣のお宅に挨拶回りをしましょう。基本的には、施主と建築会社の担当者、工事の現場監督などで一緒に回ります。
担当者や現場監督と一緒に挨拶回りをする理由は、地鎮祭の後に工事が始まるからです。工事が始まれば、騒音や車両の出入りでご近所に迷惑をかけるかもしれません。何かあった際は建築会社や現場監督が対応することになるため、一緒に挨拶回りをして顔を覚えてもらえば、ご近所の方も施主も安心でしょう。
なお、最低でも「向こう三軒両隣」、つまり両隣の2軒と向かい側の3軒には挨拶をすべきとされています。自治会への挨拶が慣例となっている場合もあるので、担当者と相談し、挨拶の漏れがないようにしましょう。
地鎮祭がどのようなもので、どんな準備が必要なのかはおわかりいただけたでしょう。当日は神主さんが地鎮祭を進めてくれるので、準備さえしっかりすれば、施主が気負うことはもうありません。
地鎮祭当日は身だしなみを整え、真摯な気持ちで儀式に臨みましょう。
地鎮祭には細かな作法があったり、地域によって慣例が違ったりしていて、身構えてしまう方もいるでしょう。
しかし、心配する必要はありません。建築会社の担当者に相談すれば地域の慣例や必要な準備について教えてくれますし、当日は神主さんが取り仕切ってくれます。大切なのは細かな作法をきちんと守ることではなく、心を込めて神さまにお祈りすることです。
最近では地鎮祭を行わない家庭も増えているようですが、Mockhouseマガジンでは地鎮祭を執り行ってから家づくりに入ることをおすすめしています。
「伝統的な儀式だから」「土地の神さまを敬う気持ちは大切だから」という理由も、もちろんあります。けれど、1番の理由は「地鎮祭は家づくりの思い出になるから」です。
工事が始まってしまえば、施主が家づくりに関わる機会はあまりありません。地鎮祭は施主が家づくりに関われる貴重な機会であり、家族の思い出の1ページとして刻まれるでしょう。
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