新潟の新築住宅に床暖房はいらない? 種類や特徴、メリット・デメリットを解説

新潟の新築住宅に床暖房はいらない? 種類や特徴、メリット・デメリットを解説
2021.12.12

温風で直接部屋を温めるエアコンやファンヒーターに比べ、足元からじんわりと温めてくれる床暖房は、特に新潟県のような寒い地域ではとても魅力的な設備です。

自分の家に設置したいと考えている人も多いのではないでしょうか。

ですが、ホームセンターで買ってきて簡単に設置できる家庭用エアコンやファンヒーターとは異なり、熱源工事やボイラー設置といった大がかりなコストがかかってしまうイメージもあります。

床暖房にはどんな種類があり、どのくらいのコストがかかるのでしょうか。

本記事では、床暖房導入を考えている人のために、費用やメリット・デメリットを中心に解説します。

アドバイザー
小林紘大
小林紘大

新潟市内の工務店で家づくりの実務経験を積んだ後にコウダイ企画室。としてフリーランス建築士として活動中。
「楽しい暮らしは自分でつくる」をモットーに新潟の家づくりを楽しく応援していています。

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床暖房の種類と仕組み

まずは、床暖房の種類と仕組みを解説しましょう。

床暖房には床下に設置した設備の種類で温める「方式」が異なります。

大きく分けて以下の2つです。

  • 電気式
  • 温水循環式

それぞれ特徴やメリット・デメリットがありますので、順番にみていきましょう。

電気式の仕組み

電気式の床暖房は、電熱線を床下に張り巡らせるという方法で床を暖めます。

床全体が「ホットプレート」のような状態になっていると考えるとイメージしやすいでしょう。

ほかにも、夜に必要な熱を蓄えておき、使いたいときに熱を放出する「蓄熱式」、床下に張り巡らせたチップ状や面状の発熱体で暖める「PTCヒーター式」といった種類がありますね。

パナソニックのPTCヒーターは、サーモスタット(感熱センサー)が埋め込まれており、日当たりのよい場所などは自動的に温度調整をおこなってくれる機能などを備えています。

温水循環式の仕組み

温水循環式の床暖房は、熱源機を使い加熱した温水を暖房用に使う方式です。

温水を暖房用のポンプで床下に設置した床暖房設備に循環させ、熱を利用して温めます。

床暖房のメリット・デメリット

足元から快適に暖めてくれる床暖房ですが、メリット・デメリットがあります。

順番に比較しながらみていきましょう。

はじめに、床暖房のメリットから紹介します。

メリット1. 温かさを感じやすい

ひとつ目のメリットは、温かさを感じやすいという点です。

エアコンやストーブを使っていると上だけが暑く足元がいつまでも冷えている、といった経験はないでしょうか。

暖かい空気は上昇する性質があるため、そういった現象が起きてしまいます。

床暖房は足元から温めるので、下から上に向かってゆっくりと室内を温める効果があります。

メリット2. 水蒸気が発生しない

ふたつ目のメリットは、水蒸気が発生しない点です。

ファンヒーターに使われる灯油は混合物のため、燃焼すると水(水蒸気)と二酸化炭素に変わります。おおよそですが、燃やした燃料とほぼ同量の水が発生するため、結露発生の原因となってしまいます。

床暖房は水蒸気を発生させないため、結露の心配は低くなります。

また、エアコンと比較して乾燥しやすいかという疑問もあります。

エアコンは温風によって短時間で空気を温めながら水分を吸い取っていくため、相対温度が低下して乾燥を引き起こしやすくなってしまいます。

床暖房は、風を発生させずにゆっくりと温めるため、エアコンと比べると乾燥しにくいです。

メリット3. 風が発生しない

3つ目は、風が発生しない点です。

メリット2でも解説したように床暖房は風を発生させないため、ほかの暖房器具に比べ空気が乾燥しにくいというメリットがあります。

風を発生させる暖房器具は空気中の水分以外に加え、肌の水分も取り払ってしまいます。

外で洗濯物を干したほうが乾きやすいのは、風が発生し衣類の水分を取り去っていくからです。

ホコリが舞うこともないため、清潔感や快適性が増します。

メリット4. 操作が簡単

操作が簡単なところも、床暖房のメリットといえます。

エアコンや、湯沸かし器のリモコンと同じようにスイッチひとつで操作できます。

デメリット1. 温まるのが遅い

一方で、床暖房にはデメリットもあります。

床暖房のデメリットひとつ目は、温まるのが遅い点です。

温風を発生させず、床下からゆっくりと温める暖房器具のため、エアコンやファンヒーターに比べ快適な温度になるまでに時間がかかります。

足元から温めるという仕組み上、温度を一気に上げて素早く温めるということもできません。

「小回りが効かない」ので、短時間だけ温めたいというときや、すぐに暖を取りたいといったシーンでは使いにくい暖房器具です。

デメリット2. 床の表面温度が高くなりがち

床暖房は、床の表面温度が高くなりがちです。

ISO(国際標準化機構)の「冬期の快適条件」をみると、快適な床表面温度は26℃以下としています。

床暖房使用時は床の表面温度が25〜30℃前後まで上昇するため、快適性は損なわれてしまいます。

デメリット3. 初期費用やランニングコストがかかる

3つ目のデメリットは、費用についてです。

床暖房は、エアコンやファンヒーターに比べ費用がかかる暖房器具です。

設備の購入費や施工費といった初期費用のほか、光熱費やメンテナンスなどのランニングコストもかかってしまいます。

初期費用とランニングコストについて

ここからは、具体的な費用面について解説します。

床暖房は一般的なエアコンやファンヒーターのような暖房器具と比べると、大がかりな設備のため、初期費用が高くなりがちです。

設備の購入費のほかにも、施工費などがかかってきます。

また、定期的なメンテナンス費用や月々の光熱費なども比べてみましょう。

導入コスト(初期費用)

まずは初期費用から比較します。

エアコンを設置する場合、本体代と室外機の費用、設置費用を合計すると、1台ぶんで約10〜15万円が相場です。

一方、床暖房の場合、部屋の広さを10畳とすると、熱源工事費と設備代を合計して、約40〜60万円ほどです。
メーカーなどによってさまざまですが、1畳あたり3〜4万円程度が相場となっています。

ランニングコスト(メンテナンス・修理費・光熱費など)

次にランニングコストをみていきましょう。

1ヶ月の光熱費は以下のとおりです。使っているメーカーなどにもよりますので、あくまで目安として計算しています。

(10畳で1日8時間連続使用・電気代は1kWh27円)

  • エアコン:約4,000円
  • 電気式床暖房:約6,000円
  • 温水式床暖房:約3,000円

1台あたりの修理費は以下のとおりです。

  • エアコン:1万円〜数万円以内
  • 床暖房:20万円〜30万円程度

床暖房は、床下の熱源機やボイラーなど設備が大がかりになっているため、故障してしまうと修理費が高額になってしまう傾向があります。

床暖房も種類によってさまざまです。

電気式にも複数の熱源方式があり、温水式も電気やガスを使ったものがあります。

床暖房のコストと住宅性能のどちらを選ぶか

床暖房について、基本的な種類から費用面まで解説してきました。

設備が大がかりでコストがかかってしまうのでデメリットではありますが、備え付けのエアコンに比べると快適性の面で優れています。

風や水蒸気も発生しないので、冬場の快適度は高いといえるでしょう。

近年では、暖房器具ではなく住宅そのものの快適性を追求した「高性能住宅」などもあり、床暖房のような設備と比較して、どちらを選ぶべきかといった選択肢も生まれています。

気になる場合は、工務店や専門家に相談してみましょう。