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施主のための設計図8選!見落とし注意なチェックポイントを解説

施主のための設計図8選!見落とし注意なチェックポイントを解説
2021.10.29

家づくりで重要な「設計図」は、住宅用語で「設計図書(せっけいとしょ)」と呼びます。

建物の設計図は1種類ということはなく、それこそ「図書」と呼ぶにふさわしいほど、種類も枚数も多いのが住宅の設計図です。

代表的な設計図についてはこちらでも紹介しています。

住宅の設計図面は10種以上! 施主が知っておくべき図面の見方や種類を一挙解説|マガジンを読む|モックハウス
建築物にとって重要となる「設計図の見方」について解説します。設計図は工事に関わる専門家たちだけのものではありません。施主の皆さんがこれから暮らしていく家が完成するまでの大切な手掛かりです。本記事では10種類の設計図面の見方を取り上げました。

本記事では、施主にとって「これだけはしっかりとチェックしておいてほしい」という設計図を8つピックアップして紹介します。

アドバイザー
小林紘大
小林紘大

新潟市内の工務店で家づくりの実務経験を積んだ後にコウダイ企画室。としてフリーランス建築士として活動中。
「楽しい暮らしは自分でつくる」をモットーに新潟の家づくりを楽しく応援していています。

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配置図:敷地に対し住宅が配置されている様子を表した図

配置図」は、敷地内の建物や周囲の道路、駐車場の位置などを表した図面です。

  • 隣地
    お隣との距離や窓の位置といった関係を確認します。
    採光やプライバシーが保たれているかなどがチェックポイントです。
  • 道路
    住宅に面している道路との関係を確認します。
    利便性や防犯性、人通りといった観点から検討してみてください。
  • 駐車場
    駐車スペースや駐車までの導線などを確認しましょう。
    自宅だけでなく、道路を含めた周辺の様子なども考慮してイメージしておくといいでしょう。

  • なにか目的があって庭を配置したのであれば、家庭菜園のための水道や目隠し・プライベート性は確保できそうかなどを考慮しながらチェックしてみてください。
  • 下水
    公共下水や雨水マス、浄化槽といった設備を確認しましょう。
    水道メーターが駐車場の下で、検診のたびに車を移動しなければならないなど、意外と落とし穴は潜んでいます。

平面図:おなじみの「間取り図」

平面図」は、各階を水平に切り取り上から見た様子を表します。

不動産屋さんの壁によく張り出されているので見覚えがあるのではないでしょうか。

お部屋の間取りや廊下の広さ、キッチンやトイレの位置など、みなさんが見慣れている図面でもありますが、より詳しくチェックしてみてほしいポイントがあります。

  • 部屋
    各部屋の位置関係や広さなどはもちろんですが、住みはじめてから、さらには将来的に誰がどのように使う部屋なのかといったところまで想定できるとよいと思います。
    窓やコンセントの位置、照明などもイメージしながら見てみてください。
  • 階段や廊下
    まずは幅のチェックが大切です。家具や家電を運び込むための導線として適しているかをイメージしてみてくださいね。
  • 収納
    クローゼットやシューズラック、屋根裏・床下収納などをチェックします。
    間取りを大きく取りたいばかりに収納スペースが足りなくならないよう、生活の様子などをイメージしながら図面をみてみましょう。
  • バルコニー
    バルコニーでありがちな失敗は、周囲からの視線です。完成後、外に出てみたら目の前がお隣さんの家の窓だったり、ビルやマンションの上階から丸見えだったりすると、日中もカーテンを開けにくいといったことになるかもしれません。

立体図:住宅の外観を東西南北4面から表示した図

立体図」は住宅の外観を東西南北4面から表示した図です。

この立体図をみると、注文住宅の完成後のイメージがさらに具体的になります。


  • 外観から見た窓の位置や高さ、サイズなどをチェックしましょう。
    道路や隣地との位置関係、目線などもイメージしてみてください。窓枠、サッシの色も外観全体に合っているか再度確認してみてください。
  • 雨どい
    雨どいの設置箇所や位置などをチェックしましょう。カラーが外観と合っているかも重要です。
  • 給排気口
    換気システムの給排気口の位置をチェックしましょう。
    悪臭や排気ガス、洗濯物を干す方向にキッチンからの排気口がないかなどの位置関係も確認してほしいと思います。

断面図・矩計図:住宅を垂直に切り取った断面を表した図

断面図」は、建物を建てに切断し内部を表した図です。

室内だけでなく、柱や外壁、屋根などの材質などもチェックできます。

また「矩計図(かなばかりず)」は、断面図よりもさらに詳細に書き起こした図面で、床下や基礎部分までが記されていますので、専門家は住宅性能も断面図や矩計図で判断できます。

  • 基礎部分
    基礎のつくりや断熱仕様が要望どおりになっているかを確認しましょう。
  • 天井高
    長く住むと自宅の寸法に身体が慣れていき「自宅は落ち着く」という感覚を憶えます。
    新居の場合、図面でみた数字だけではイメージしにくいため、実態にメジャーなどで感覚をつかんでおくのもおすすめです。

  • 軒の形状や出具合をチェックしましょう。採光や雨天時の生活に影響します。
  • 上下階
    上下階の間取りの配置や階段の段差などは適切かをチェックします。

展開図:お部屋の真ん中から4面の壁をそれぞれ見た状態を表した図

展開図」は部屋の4つの壁面を文字通り展開し表した図面です。

各部屋の、真上から見下ろした状態では分からない情報が確認できます。

天井の高さや室内の仕上材、窓やドアの位置や形状、キッチン設備など、詳細に書き起こされています。

  • 窓やドアなどの細かな内装
    高さや形状、細かな寸法をチェックします。
  • 内装仕上げ材
    内装仕上げにどのような素材が使われているかをチェックします。
  • 造作家具
    形状や寸法のほか棚板の枚数や出っ張り具合も詳細に記されています。

外構図:住宅の外観デザインや玄関への導線・植物の配置などを表した図

外構図」は、建物の外観デザインや駐車場、植物の配置、玄関へのアプローチなどが確認できる図面です。

  • 方位
    意外と見落としがちなのが「方位」です。
    図面は見やすいように用紙に対して真っすぐ書かれているため、実際の建物の向きは方位を意識しながら確認しましょう。
  • 平面図
    外構を平面で書き起こした図です。
    外構デザインや導線、各設備の配置などを確認するための基本となる図面です。
  • 立面図
    立面図も用意されています。
    ガレージや塀、目隠し用の植物の高さや配置などを立ち目線で確認しておきましょう。
  • パース
    完成後のイメージを3D画像などで立体的に書き起こしたものです。
    図面のみでみるよりも実際の住宅をイメージしやすくなっています。

電気設備図(設備図):住宅内の証明やコンセントの設計を表した図

電気設備図」は、施設(住宅)の設備でスイッチやコンセント、換気扇などが実際に使用できるよう、電気の流れる配線・電気設備を具体的に図にしたものです。

一般的な住宅で使われる電気図の記号を見ながら確認することになりますが、照明の位置やスイッチの種類、換気扇などチェックしてほしいポイントがいくつかあります。

  • スイッチ類
    スイッチには「位置表示灯内蔵スイッチ(ホタルスイッチ)」や「確認表示灯内蔵スイッチ(パイロットスイッチ)」「3路・4路スイッチ」といった種類があり、各スイッチごとに記号で記されています。
    生活の様子をイメージしながら、どこにどんなスイッチが採用されているか確認しましょう。
  • コンセント類
    コンセント類もスイッチ類と同様に「壁付けコンセント」や「2口・3口コンセント」といった基本的な種類のほか、「アース付きコンセント」「防水コンセント」「エアコン用コンセント」などがあります。
  • 照明類
    照明類も確認しておきましょう。「シーリングライト」や「蛍光灯」「ダウンライト」「ペンダントライト」といった種類があり、それぞれ専用の記号でしるされています。
  • 換気扇類
    排気用換気扇の位置も確認しておきましょう。壁や天井など設置場所が専用の記号で記されています。
  • チャイム(インターホン)
    インターホンの位置を確認しておきましょう。室内に取り付ける親機と宅外に取り付ける子機があります。

仕様書:具体的な工事の内容・方法を記載した書面

冒頭で紹介した「設計図書」は、「設計図」と「仕様書」によって構成される家づくりにとってもっとも重要な書類です。

最後に紹介するのは「仕様書」です。

仕様書は具体的な工事の内容や方法が記載されているもので、建築会社と施主が後々トラブルにならないよう、図面では書き起こせない情報が含まれています。

施主にとっても設計図は重要! 記号や縮尺の見方を知っておき入念にチェックしよう

施主にとっても図面(設計図書)はとても重要なものです。
家づくり計画から実際の住宅が完成するまでは、これから建てるみなさんの家を知る手掛かりは設計図書しかありません。

現場に訪れるときは必ず設計図書も携帯し、変更点などは逐一チェックしましょう。
また分からないところがあれば遠慮せずしっかりと質問をして、納得がいくまで検討を重ねてください。

注文住宅は打ち合わせの回数も多く図面が増えがちですので、整理整頓・管理も大切です。
変更のあった図面は最新版のみを手元に置いておくなど工夫して、みなさんにもしっかりと把握しておいてほしいと思います。

この記事を書いたひと
モックハウスマガジン編集部
モックハウスマガジン編集部

モックハウスマガジンの編集部員。
家づくりの気になる疑問や、知ってほしい情報を日々お届けしています。

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