「省令準耐火構造」の基準や性能を解説! メリットやデメリットも
2023.10.29
いままで住んでいた家や親・祖父母世代から引き継いだ家など、現在建っている住宅を解体してから新しく家を建て直すのは、日本の住宅事情を踏まえると本当によくあるケースです。
初めてのことで何から着手したらいいか検討がつかないといった悩みを持つ人から、日々相談が寄せられています。
そこで本記事では「建て替え」時に押さえておいてほしい注意点を中心に解説します。
一般的に「建て替え」というと、区画された土地ですでに建築されている建物を解体・撤去したのち、新しく住宅を建築することを指します。
みなさんの親御さんや祖父母世代から引き継いだ家を新しくしたいな、と考えているのであれば、それは「建て替え」に該当します。
古民家がすでに建っている土地を購入し新築し直すことも建て替えですが、その場合はまた少し異なるポイントがあります。
本記事では「親世代がもともと住んでいた家を解体し、その場所に同規模程度の家を建てる」というケースを想定して解説を進めさせてください。
また、リフォームと建て替えを混同している様子を見かけることもありますが、リフォームは「既存住宅の基礎部分を残したまま部分的に改修すること」ですので、建て替えには含みません。
工務店探しや希望を伝えるときは「リフォーム」なのか「建て替え」なのかに注意しましょう。
本記事における「建て替え」の定義について確認したところで、さっそく建て替え時の注意点について順番に見ていきましょう。
建て替えには、古い建物の解体やその後の地盤調査など、注意して進めたいポイントがいくつかあります。
新築計画時に必要なのが「地盤調査」です。
実施タイミングは古い建物の解体後で、建て替えであっても地盤調査は必ず実施しなければなりません。
調査しないと瑕疵保険違反となり、住宅工事に着工できないというルールがあります。
地盤調査のワンポイントですが、私は解体直後ではなく少し時間を置いてから実施するようアドバイスするときもあります。
「雨降って地固まる」という故事ことわざもあるように、解体直後で緩くなってしまった土地が、雨風にさらされ少し締まることで、調査結果も良くなります。
解体工事にも、注意していただきたいポイントがあります。
まず着工前には、周辺地域の情報をできる限りチェックしておきましょう。
道が狭くて想定していた重機を搬入できなければ、ほかの方法を考えなければなりません。
また、住宅地の真ん中で家一棟をまるっと取り壊すわけですから、それなりに規模の大きな工事です。
事前にご近所へ挨拶回りをするときは、できれば両親や親族など親交のある人に協力してもらって一緒に訪問したいところです。
残留物(家具や生活物資、農機具、ゴミなども含む)の処理については、自分でできるものはできる限り自分でやっておくのが無難です。
特に生活家電4種(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など)の処理を解体業者に依頼すると、思った以上に費用がかかってしまうので注意しましょう。
ほかにも、仏壇や神棚はお寺に預かってもらったり、仏具は建て替えのタイミングを利用してメンテナンスに依頼する人も多いです。
小さいサイズの仏壇に見直す方もいますので、検討してみてくださいね。
いままで暮らしてきた家の生活物資をすべて処理するのはたいへん骨の折れる作業ですが、解体予定日までには、敷地内のものはすべて撤去しなければなりません。
スケジュールを上手く調整しながら頑張って空っぽにしましょう!
家祓い(いえばらい・やばらい)とは、解体前の旧宅をお祓いすることです。
今まで家族を守ってくれた家に感謝の気持ちを表すと同時に、解体工事の無事を祈る「家祓い」もぜひ検討してみてください。
水回り(井戸があった場所など)のお清めをおこなう地域もあるそうです。
建て替えの流れをみると、一度仮住まいに引っ越し旧宅を取り壊すわけですから水道や電気といった生活インフラへの対応も必要です。
注意点としては、個人では対応せずに必ず担当工務店へ確認しながら進めるようにしましょう。
一定期間住まない予定の場所ですので、早めに対応しないともったいないような気もしますが、解体作業では電気や水道が必須であり、止めてしまうと工事ができません。
一方でNTTと電話回線は、問い合わせから工事まで時間を要しますので、早めに申請するのが大切です。
想像以上に時間がかかりますので、遅れてしまうと逆に解体工事のスケジュールに影響します。
新築が完成するまで暮らす「仮住まい」は、一般的な賃貸契約から考えると、とても短い期間家を借りることになります。
短期間の賃貸契約は敬遠されがちですので、親族の住宅に仮住まいをお願いしたりマンスリーマンションなども候補にいれ、早めに検討しましょう。
賃貸部門をもっている建築会社であれば、仮住まい住居を紹介してくれる場合もあります。
工事見積もりのときにあわせて相談してみるのもよい方法です。
建て替えは数十年スパンで「古くなったものから新しいものへと変える」ことを意味します。
住まいだけでなく、さまざまな要素が新しくなっていくため、地盤や周辺地域の事前調査、近隣住民への配慮だったりも、しっかりと意識して対応する必要があります。
本記事では建て替え時に特に注意したいポイントに絞って解説しましたが、おおまかな流れも紹介しています。
>建て替えの流れ記事へリンク
アメリカやヨーロッパの住宅の寿命は50年〜100年以上。
一方、日本の住宅の寿命は一般的には30年〜50年ほどといわれてきました。
今回は旧宅を取り壊して建て替えるという選択をしましたが、住宅業界も日々の努力と思いを持ってより長く快適に住み続けられる住宅づくりを研究しています。
そういった目線での家づくりも、ぜひ検討してみてくださいね!
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