「省令準耐火構造」の基準や性能を解説! メリットやデメリットも
2023.10.29
家づくりを検討していると気になってくるのが住宅を設計してもらう「建築士」という存在です。
特に注文住宅では、部屋の間取りから外観、各部屋や家全体の大きさ、強度や住宅性能など、さまざまな観点から考えていかなければなりません。
それらすべてを一般の人が自分の判断だけで決めていくのは無理な話であり、とても想像がつきません。
そういった住宅全体の設計を担当してもらうのが、建築士という資格をもった人です。
しかしながら、日常生活で建築士について知る機会というのはあまりありませんよね。
そこで本記事では、皆さんの家づくりにとってとても重要な「建築士」という資格について解説します。
より満足のいく家づくりを叶えるために、工務店やハウスメーカーを検討していると、担当してもらう建築士に「一級」や「二級」といった種類があることに気がつくと思います。
これから時間や労力をかけて新築住宅の計画を立てていくときに設計を担当してもらう建築士はどちらがよいのでしょうか。
それぞれの資格がもつ特徴などをふまえながら、まずは一級建築士と二級建築士の違いを解説します。
一級建築士は、資格の観点から解説すると「設計する建物に制限がない」建築士です。
皆さんが住む注文住宅のような比較的小規模な一般的な家屋の設計から、国や自治体の公共施設、オフィスビル、オリンピックが開催されるような大規模な競技場まで幅広く担当することが可能です。
国土交通省からの認可が必要な国家資格で、構造形式や材料、規模をふくめ文字通り「何でも」設計可能な点が大きな特徴となります。
余談として、さらに専門的な業務を担当する場合「構造設計一級建築士」や「設備設計一級建築士」などの取得も必要になってくる場合もあります。
二級建築士は一級建築士にくらべ「設計できる建物の規模と構造に制限がある」という点が大きな特徴です。
制限範囲は「戸建て住宅程度の規模の設計」が対象で、例えば木造建築の場合「3階建て」、サイズだと建物の高さが13m以下、軒高(のきだか)が9m以下と決まっています。
ほかにも建築物の延床面積についても制限があり、1000平米以上の建築物の設計は認められていません。
木造建築物以外の鉄骨造やRC造の場合、さらに制限が厳しくなり木造建築物の条件に「延床面積100平米以下」という制限が加わります。
一級建築士と二級建築士は、資格を登録する機関がそもそも異なります。
一級建築士については前述したように国土交通大臣が免許を交付するのに対し、二級建築士は各都道府県知事が交付することになっています。
国土交通大臣から交付を受ける一級建築士のほうが、より多くの権利が与えられているといったイメージです。
一級建築士と二級建築士がもつ権利や資格範囲の違いは解説した通りですが、請け負う仕事内容も、それぞれの特徴を活用する場合が多いです。
例えば、二級建築士の資格を取得している人は一般住宅を専門に扱う工務店やハウスメーカーで設計を請け負う建築士として活動していたり、反対に一級建築士は公共施設やオフィスビルなどを請け負う建築会社で設計担当業務を行っているといったケースもよく見かけます。
「新築の一般住宅を設計してもらう場合はどちらがいいのか」といった疑問を皆さんからいただくこともありますが、「どちらでもあまり関係ない」というのが素直な答えです。
一級でも二級でも、一般の人が住まいとして建てる住宅は設計担当できるからです。
それよりも、建築士の実際の経験や、皆さんがイメージしている家づくりに合った工務店をよく吟味することが大切だというのが一般的な見解です。
一般住宅の設計をまったく経験していない一級建築士と、その地域に根付いた経験豊富な二級建築士では、新築住宅を考えている皆さんにとってどちらがよりベストかは言わずもがな、ではないでしょうか。
住宅に関連する資格には、建築士以外にも「宅建士」や「木造建築士」といった種類も存在します。
皆さんが新築住宅を一から検討するときはほとんど関わりのない職業ですが、予備知識として一部紹介します。
宅建士は「宅地建物取引士」の略称で、おもに不動産取引時(売買・賃貸)に契約者の利益の保護を目的に、公正かつ誠実に法に定める事務(重要事項の説明等)を行う不動産取引法の専門家です。
木造建築士は、木造建築物に対してより専門性をもった資格です。
扱う建物の規模は二級建築士よりもさらに限定的ではありますが、それ以外の仕事内容にはほとんど差がありません。
家づくりの核となる「設計」を担当してもらう建築士については、皆さんも色々と気になるところがあるかと思います。
ですが「一級」や「二級」といった等級は一般住宅の設計においてはそれほど気にすることはありません。
大切なのは、家づくりをする土地や気候など、地域の特色をよく知り、一般住宅についてどのくらい経験があるのかといった点だと考えます。
また、建築士も重要ですが、家づくり全体をサポートしてくれる工務店選びも最終的な良し悪しに関わってくるとても大切なポイントです。
分からないことや気になることがあれば、まずは担当の工務店に相談するところからはじめてみましょう。
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