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造作家具(その他)の事例写真
スキップフロアのある三角屋根の家の玄関写真
スキップフロアのある三角屋根の家南側と東側には隣接した建物も無く、約87坪と十分な広さがある敷地。建物の形状を室内に取込み光と風を採り入れた開放感のある空間を計画した。1階は、独立したリビング、ダイニング、キッチン、そして、水廻りを配置。玄関には、十分な広さの玄関収納がある。リビングに隣接したウッドデッキが南側の庭に繋がる。ダイニングには3.5mのカウンターとステップを設け天井を高くして開放感を持たせ、キッチンには食品庫と造作食器棚を設置。2階には2つの個室と主寝室、スキップフロアーにしたフリースペースを配置。勾配天井になっている個室とフリースペースには、トップライトを設け十分な光を取入れ、2階のホールには、勾配天井を生かした2000冊収納可能な壁面本棚を設置。主寝室は天井をフラットに仕上、上部に小屋裏収納を設けた。
スキップフロアのある三角屋根の家の廊下写真
スキップフロアのある三角屋根の家南側と東側には隣接した建物も無く、約87坪と十分な広さがある敷地。建物の形状を室内に取込み光と風を採り入れた開放感のある空間を計画した。1階は、独立したリビング、ダイニング、キッチン、そして、水廻りを配置。玄関には、十分な広さの玄関収納がある。リビングに隣接したウッドデッキが南側の庭に繋がる。ダイニングには3.5mのカウンターとステップを設け天井を高くして開放感を持たせ、キッチンには食品庫と造作食器棚を設置。2階には2つの個室と主寝室、スキップフロアーにしたフリースペースを配置。勾配天井になっている個室とフリースペースには、トップライトを設け十分な光を取入れ、2階のホールには、勾配天井を生かした2000冊収納可能な壁面本棚を設置。主寝室は天井をフラットに仕上、上部に小屋裏収納を設けた。
スキップフロアのある三角屋根の家の洗面所・脱衣所写真
スキップフロアのある三角屋根の家南側と東側には隣接した建物も無く、約87坪と十分な広さがある敷地。建物の形状を室内に取込み光と風を採り入れた開放感のある空間を計画した。1階は、独立したリビング、ダイニング、キッチン、そして、水廻りを配置。玄関には、十分な広さの玄関収納がある。リビングに隣接したウッドデッキが南側の庭に繋がる。ダイニングには3.5mのカウンターとステップを設け天井を高くして開放感を持たせ、キッチンには食品庫と造作食器棚を設置。2階には2つの個室と主寝室、スキップフロアーにしたフリースペースを配置。勾配天井になっている個室とフリースペースには、トップライトを設け十分な光を取入れ、2階のホールには、勾配天井を生かした2000冊収納可能な壁面本棚を設置。主寝室は天井をフラットに仕上、上部に小屋裏収納を設けた。
スキップフロアのある三角屋根の家のキッチン写真
スキップフロアのある三角屋根の家南側と東側には隣接した建物も無く、約87坪と十分な広さがある敷地。建物の形状を室内に取込み光と風を採り入れた開放感のある空間を計画した。1階は、独立したリビング、ダイニング、キッチン、そして、水廻りを配置。玄関には、十分な広さの玄関収納がある。リビングに隣接したウッドデッキが南側の庭に繋がる。ダイニングには3.5mのカウンターとステップを設け天井を高くして開放感を持たせ、キッチンには食品庫と造作食器棚を設置。2階には2つの個室と主寝室、スキップフロアーにしたフリースペースを配置。勾配天井になっている個室とフリースペースには、トップライトを設け十分な光を取入れ、2階のホールには、勾配天井を生かした2000冊収納可能な壁面本棚を設置。主寝室は天井をフラットに仕上、上部に小屋裏収納を設けた。
四角が重なる家のキッチン写真
四角が重なる家敷地はほぼ同じ形に区切られた10区画ほどの分譲地。既に隣地には住宅が近接して建っている。限られた間口と奥行きのある敷地に、外部からのプライバシーを守りながらも、十分な光と風を採り入れることを計画した。1階は、2つの個室と主寝室そして独立したウォークインクローゼットを設け、収納スペースとして玄関に隣接した自転車が入るほどの大きさの玄関収納を設置。2階には、階段を中心にシンメトリーに配置したリビングとダイニングキッチンが心地よい。ダイニングキッチンには大容量のパントリーとオリジナルキッチンを設置。リビングには、南側にある神社の樹木を借景とし、バルコニーには壁を建て空を切り取りプライバシーを確保。
四角が重なる家のキッチン写真
四角が重なる家敷地はほぼ同じ形に区切られた10区画ほどの分譲地。既に隣地には住宅が近接して建っている。限られた間口と奥行きのある敷地に、外部からのプライバシーを守りながらも、十分な光と風を採り入れることを計画した。1階は、2つの個室と主寝室そして独立したウォークインクローゼットを設け、収納スペースとして玄関に隣接した自転車が入るほどの大きさの玄関収納を設置。2階には、階段を中心にシンメトリーに配置したリビングとダイニングキッチンが心地よい。ダイニングキッチンには大容量のパントリーとオリジナルキッチンを設置。リビングには、南側にある神社の樹木を借景とし、バルコニーには壁を建て空を切り取りプライバシーを確保。
work32のトイレ写真
開放感のある吹抜や畳スペースを設けたリビングは、ご家族の団欒にぴったりな空間に。 収納も各所にたっぷり設け、お子様の成長に伴いお荷物が増えても安心な仕様です。 [spec:長期優良住宅、BELS評価書取得(★5)、耐震等級3]
work30のロフト・中二階写真
子供部屋:ロフトスペースを設け、コンパクトなお部屋もゆったりと過ごせるお部屋に。
ONE FLATのキッチン写真
シンプルな暮らしの動線に沿った間取りと作りこまれた細部。光と粋が詰まった平屋。
ONE FLATのキッチン写真
シンプルな暮らしの動線に沿った間取りと作りこまれた細部。光と粋が詰まった平屋。
NATURE CABINの洗面所・脱衣所写真
和と調和するアウトドアリビングは、爽やかな風が通り抜ける気持ちの良い和モダン空間。 田園風景を眺めながら暮らすプライベートデッキでは、テーブルを移動させてBBQを楽しめる。
Clear~澄みきった上質感~の洗面所・脱衣所写真
インナーガレージ直結の書斎や3.5mのワークカウンター。 キッチンを中心とした便利な家事動線。 家具が映えるアトリエのように自由で凛とした空間です。
Clear~澄みきった上質感~の洗面所・脱衣所写真
インナーガレージ直結の書斎や3.5mのワークカウンター。 キッチンを中心とした便利な家事動線。 家具が映えるアトリエのように自由で凛とした空間です。
40坪の土地に建てる29坪3LDKの家のリビング・ダイニング写真
40坪の縦長の敷地に母屋のブルーと下屋のシルバーのシンプル×カントリーな外観が景観に映えるちょうどいいサイズのお住まいが完成しました。老後も見据えつつ、末永くシンプルな生活をお過ごし頂けるシンプルコンパクトな29坪の間取り。東から西へ伸びる敷地と環境を活かした気持ちのいい風が抜ける設計は狙い通り!コンパクトなLDKにこだわりの水廻り、西側に設けた温かな寝室、2Fホール書斎などみどころ満載です!長期優良住宅・BELS★5の高性能住宅、4人家族対応の3LDKの間取り。無駄なものを省きシンプルに拘るミニマムな暮らしの住まいを是非ご覧ください。
40坪の土地に建てる29坪3LDKの家のリビング・ダイニング写真
40坪の縦長の敷地に母屋のブルーと下屋のシルバーのシンプル×カントリーな外観が景観に映えるちょうどいいサイズのお住まいが完成しました。老後も見据えつつ、末永くシンプルな生活をお過ごし頂けるシンプルコンパクトな29坪の間取り。東から西へ伸びる敷地と環境を活かした気持ちのいい風が抜ける設計は狙い通り!コンパクトなLDKにこだわりの水廻り、西側に設けた温かな寝室、2Fホール書斎などみどころ満載です!長期優良住宅・BELS★5の高性能住宅、4人家族対応の3LDKの間取り。無駄なものを省きシンプルに拘るミニマムな暮らしの住まいを是非ご覧ください。
風景と暮らす、ルーフバルコニーの家のキッチン写真
田んぼや山並みが遠く広がる、見晴らしのよい風景が自慢の土地。 移り変わる空や山の色を望んで日々を暮らす、2階リビングの住まいです。 LDKの大きな開口の外にはガレージのなだらかな屋根に載るルーフバルコニーがあり、ここから望む風景もまた格別。 暮らしの中心となるLDKは、高い勾配天井やフラットなキッチンが特徴のオープンな空間。 通り歩きの動線との間に間仕切りの役割を兼ねた収納を設け、家族皆で使えるたっぷりの収納スペースを確保。 リビングの隣には建具を閉めて間仕切ることもできる、書斎と畳スペースが続いています。 ゆとりある玄関周りや、アーチ型の開口が目を引く書斎、光を通すスリット階段など、空間の楽しい工夫もたくさん備えた住まいとなりました。 UA値は0.34W/㎡K、HEAT20 G2水準の高い断熱性能を備えています。
老後のスローライフを愉しむ29坪の平屋の外観写真
114坪の土地に建てる29坪の平屋は、元あるお住まいを解体し、既存の庭や畑を臨むことができる設計。広々としたLDKを中心に、寝室 や水回りへと回遊できる間取りは、老後も安心できる暮らしやすさを追求しました。また4.5帖の客間や趣味の本を愉し む書斎、愛猫スペースも用意しゆったりとした時間が流れる、スローライフを愉しむ設計です。 また外観には、重厚感と落ち着いた大人の雰囲気を醸すこげ茶色のリシン吹付仕上げ。穏やかに健やかに暮らす「終の住み家」となりました。
暮らしにアジャストする19坪の広がる平屋のトイレ写真
54坪の横長の敷地にエッジの効いたシルバー&ブラックの スタイリッシュな外観が環境にマッチするコンパクト平屋が完成しました。 山登りが趣味のお施主様で、今回は土地探しからお手伝いさせていただき、山も近い長閑な土地を選択。 お住まいは老後と趣味と大切なペットとの快適な暮らしを重視し、平屋スタイルを求めました。登山道具を収納する広々とした玄関クロークをはじめ、老後も快適な平屋の間取り、リビングは畳を埋め込みゆったりとくつろげる場所を確保しました。 さらにペットとの暮らしを意識し堅木のナラフローリングを採用。杉のフロアとはまた違う雰囲気のSEISHIN-STYLEです。
ゆったり広く機能的に暮らす子育て世代の家の居室写真
新潟市秋葉区の山の麓で、杉の床・杉の天井・和紙の壁紙に包まれた住まいが完成した。TOTO製濃紺のキッチンとパントリー、将来を見据えてリビングの延長線に床の間付きの6帖和室。建具を開け放てばLDKと一体で24帖になり解放感に溢れる空間。WAKURASでもUA値0.51W/m2K、BEI:0.70(30%削減)の5つ星とハード性能も高く省エネに暮らせる。 環境になじむ外観と将来を見据えた飽きの来ないデザインはオープンハウスでも好評だった。 広い敷地で花壇や畑を楽しみ、心地よさは広がる。これからのこの住まいの成長が楽しみだ。
ゆったり広く機能的に暮らす子育て世代の家の居室写真
新潟市秋葉区の山の麓で、杉の床・杉の天井・和紙の壁紙に包まれた住まいが完成した。TOTO製濃紺のキッチンとパントリー、将来を見据えてリビングの延長線に床の間付きの6帖和室。建具を開け放てばLDKと一体で24帖になり解放感に溢れる空間。WAKURASでもUA値0.51W/m2K、BEI:0.70(30%削減)の5つ星とハード性能も高く省エネに暮らせる。 環境になじむ外観と将来を見据えた飽きの来ないデザインはオープンハウスでも好評だった。 広い敷地で花壇や畑を楽しみ、心地よさは広がる。これからのこの住まいの成長が楽しみだ。
ゆったり広く機能的に暮らす子育て世代の家のトイレ写真
新潟市秋葉区の山の麓で、杉の床・杉の天井・和紙の壁紙に包まれた住まいが完成した。TOTO製濃紺のキッチンとパントリー、将来を見据えてリビングの延長線に床の間付きの6帖和室。建具を開け放てばLDKと一体で24帖になり解放感に溢れる空間。WAKURASでもUA値0.51W/m2K、BEI:0.70(30%削減)の5つ星とハード性能も高く省エネに暮らせる。 環境になじむ外観と将来を見据えた飽きの来ないデザインはオープンハウスでも好評だった。 広い敷地で花壇や畑を楽しみ、心地よさは広がる。これからのこの住まいの成長が楽しみだ。
小針の町家のリビング・ダイニング写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家のポーチ写真
竣工から約2年【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の玄関写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の階段写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家のリビング・ダイニング写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の玄関写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家のリビング・ダイニング写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の収納スペース写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の収納スペース写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の居室写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家のリビング・ダイニング写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家のキッチン写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の庭・デッキ・縁側写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
小針の町家の階段写真
【建築地】新潟市西区小針。数棟の賃貸住宅が解体され、5区画割りの分譲地からクライアントと共に選んだ敷地。もともとこの町に暮らすお隣さんがある唯一の区画です。南側道路に面する他区画より坪単価が抑えられていたため、西側道路の宿命でもある西日対策に対して費用分配もそれなりに検討できる。また、“町家”など日本的な要素が好きなクライアントの要望をイメージすると、“今風“の新築住宅と並ぶより既存の町に近い方が馴染むように考えたこともこの区画を選んだ際に考えたこと。敷地面積は43坪、間口8.1mという奥に長い敷地での計画です。【外部】三角の切妻屋根(北面は北斜制限により入母屋造)。建物正面に来る軒先、3尺オーバーハングした2F・外壁面に張られた格子によって、安定感のある横ラインと奥行きが感じられる様なファサードとしています。この格子は西日による劣化を防ぐため、外壁には直接張らず少し隙間を開けることで影をつくります。また、取付けピッチの違う窓面のルーバーは、室内への日射をコントロールするためのもの。夏の西日はなるべく遮り、冬は出来るだけ日射しを取り込めるように角度を調整しました。 駐車場とメインの窓の間の庭は眺める庭とし、四季が愉しめる様落葉樹中心の構成です。駐車場から玄関までは近い方が便利に決まっていますが、雨から守るポーチ屋根を大きくとり、庭木の間のアプローチを通ることが、気持ちを整える装置となる様に。 “家”にはセットで“緑”が必要だと思っています。人の時間と樹の時間、リズムの違った時間が流れる事で、日々の営みに奥行きが出るような気がするからです。 【内部】この家は6帖の居間、3帖の小間(和室)、4.5帖の食事室、4.5帖の台所という小さな空間が連続的につながる構成になっています。 計18帖(+α)になりますが、開放的とはとても言えない空間です。 クライアントの要望のひとつに「それぞれが好きな居場所にいることができる」というものがありました。「人と人との距離感」、「人とモノとの距離感」を慎重に考え、クランクを用いたり、段差や壁を設けて親密でありながらも感覚的な距離が生まれることを意図した結果です。 家族の在り方は、それぞれです。部屋の「カタチ」を考えることも大切ですが、コミュニケーションの取り方、距離感を考えることも大事だと思います。 居間のメインの窓は「アルミサッシの無機質な感じをなんとかしたい」という要望から、框が小さいFixの窓と、製作の木製建具(格子網戸)でサッシを隠しやすいすべり出し窓で構成しました。サイズ(H寸法)は、手持ちのソファのひじ掛けの高さから、空が見えるよう天井までの特寸サイズとしています。 小間は3帖と小さなスペースなので、細かいところまで意識や目が行き届いてしまいます。そこで、コストよりモ見た目を重視し木製サッシとしています。 また、居間に置かれるソファの背もたれを受けるために設けた壁を利用して、ちょっとした飾り棚になるよう考えました。床の間のように設え方を変えて、それぞれの季節感を楽しみます。隣接するダイニングとキッチンは、壁や天井の仕上げを変えて空間の雰囲気を調整しています。 ダイニングには折り上げ天井と白塗装仕上げによる杉板張りの壁。折り上げ天井に設けた格子は、2階水回り用の点検口を隠すためにひと工夫しています。 隣家の窓が近いため、外との関わりは光と風だけと割り切り、ダイニングの窓は天井付のカタガラスとしています。杉板の壁のプロポーションを優先してサイズを決めました。庇がついているので、小雨程度なら窓を開けられるようにしています。 【小さな居場所】LDKだけではなく、廊下なども利用していくつかの小さな居場所を設けています。 1F廊下 キッチンの真後ろにあるパネル壁の裏には本棚を設えました。 この本棚は、ファーストプレゼン後に追加でもらった要望に応えたもの。平角材の柱を使い、柱の奥行を利用したニッチ風の本棚です。限られたスペースの中で生み出せた苦肉の策でした(笑) 階段の踊り場 ちょっとした読書スペース。(正確には、本を選ぶためのスペース!?)2つのニッチは本棚として使います。段差に腰掛けたり、小さなイスを置いたり。子供たちは自然とうまく使ってくれているようです。 2F縁側 機能的には室内物干しスペースとして、書斎として使うのですが、狙いとしては、 ・寝室の空間に「奥行き」を与えるため ・道路(外界)と寝室の感覚的な「距離」を取るため という思いがありました。 無駄と思えるようなスペースが、豊かさにつながることが多々あります。 また、廊下-寝室-縁側-WICが回遊できる動線となっていることと、脱衣洗濯室とお風呂も2Fに上げているため、家事効率にも一役買ってくれています。 玄関に隣接する納戸 アウトドア好きの夫婦のための3帖の納戸。陣取り合戦(要望の優先順位をしっかりと!?)の末、何とか設けることが出来ました。このスペースを確保するためにお風呂に係る水回りを2Fに上げています。壁は合板仕上げとし、クギやビスが利くようになっています。 【コンセプト】 「形」をつくるのか、「空気」をつくるのか!? 普段から、モダンとか、洋風、和風といったスタイル(様式)に特にこだわってはいない。 ただ、ここが日本で自分が日本人であるのだから、“日本的”という意識は強く持っている。 クライアントの、「町家っぽく」という希望も、単に造形だけのことではないだろうと思う。 雰囲気、時間の流れ、光や影、音、におい・・・・。 「形」ではなく、「空気」をつくることに地道をあげたい。 ○陰影! どこでもまんべんなく明るい、というのではなく、窓辺が明るくて奥に行くにしたがって暗くなる、といった感じに。窓からの光が強調されるよう。照明を効果的に使うのも有り。 ○シークエンスと奥行! 奥に続いていくという期待感を。続き間的なイメージ!?移動という行為も大切に。あちこちに行ける動線とか、周れる動線とか。 ○スケールと距離感! 大きな空間ではなく、少しこじんまりとしたスケールで。縦横比を慎重に! 人と人との距離はある程度保ち、人とモノ、人と壁との距離は親密に。 ○アプローチを整える! 小さな敷地の場合、道路からすぐのポーチになりがちだが、それでは味気がない。 茶室の露地、神社の参道のような、気持ちに触れられるようなしつらえを。 ○できればバックヤードを! 小さな敷地だからこそ、庭やアプローチを大切にしたい。 表と裏。演出ということではなく、恥じらいとかエチケットといった感じ。 (ファーストプレゼン時の資料より) 設計:渡辺 義行
Window sideのリビング・ダイニング写真
"好き"に囲まれて暮らそう 心地良い素材 お気に入りの家具 愛犬との時間 炎ゆらめくペレットストーブ 積み重ねたこだわりが窓辺を飾る
32坪総二階ぷらん!愉しみと空間が広がる暮らしの家の玄関写真
5人家族で暮らす32坪の住まいは「子供たちが走り回れるように」というお施主様の希望の壁付キッチンで、回遊性のあるLDK はスッキリとし想像以上に広くゆったりなった。オフホワイトの外観に1350㎜の深い軒の出と、そこから吊るした吊りデッキは家の前を通る人々の目を惹く存在感に。無駄を省きスッキリシンプルに暮らす住まいが完成した。7272㎜*7272㎜の真四角の中央にある大黒柱は蔵里の構造スタイルで、4方から梁を支える大切な太い柱は存在感たっぷり。蔵里標準仕様の杉の無垢材で造るスケルトン階段はLDK内に配置するのが基本で、手摺の寸法など細部までこだわるディテール。キッチンとダイニングの間にある食器棚は料理を置いたり作業台としても活きる便利なカウンター。食器棚を中心に2方向からの家事動線を可能にした水廻りや、家族と一緒に料理ができる開放的なキッチンは「魅せるキッチン」となる。2階ホールはフリースペースとし、将来間仕切り部屋としても使える。ロフト収納など大いに空間を活かした設計だ。
こだわりのオリジナルキッチンが光る!村上市初F-CON導入のエコ住宅のリビング・ダイニング写真
子供が生まれてマイホームを考えた時、自然の無垢材を使った温もりある家に住みたいと思ったお施主様。たまたま見学会を検索していたら清新ハウスが見学会を開催しており、来場の際に木のいい匂いに癒され温もりを感じ感動したことがきっかけで住まいづくりをスタート。4人家族スタイルの設計で、365日24時間快適に過ごせる冷暖房『F-CON』にも感動し、すぐに導入を決断。想像以上の快適な空間となり、これからの暮らしが楽しみになった。 和室の角が大黒柱的存在で家の中心に。建具を開け放し和室とLDKが一体とする使い勝手は子育て世代には最高の間取りで定評がある。4.5帖和室は二方向開口でLDKと隣接する。 階段を上がるとF-CONラジエーターがあり、二階の冷たい空気が落ちないよう冷気止めスライド建具を階段上がり口に設け、お子様の落下防止ゲートとしても役立つ。また、二階ホールに洗濯物を干せるスペースを設け、F-CONラジエーターの前なので乾きは非常に早い。 洗面化粧台もオリジナルサイズで設計。ミラーボックスと洗面陶器はシンプルなものをチョイス。隣接する物干しスペースは木格子を設け、外からの視線を遮りながらも通気を確保した。木格子戸は開けることもでき、ウッドデッキともつながる。
こだわりのオリジナルキッチンが光る!村上市初F-CON導入のエコ住宅の洗面所・脱衣所写真
子供が生まれてマイホームを考えた時、自然の無垢材を使った温もりある家に住みたいと思ったお施主様。たまたま見学会を検索していたら清新ハウスが見学会を開催しており、来場の際に木のいい匂いに癒され温もりを感じ感動したことがきっかけで住まいづくりをスタート。4人家族スタイルの設計で、365日24時間快適に過ごせる冷暖房『F-CON』にも感動し、すぐに導入を決断。想像以上の快適な空間となり、これからの暮らしが楽しみになった。 和室の角が大黒柱的存在で家の中心に。建具を開け放し和室とLDKが一体とする使い勝手は子育て世代には最高の間取りで定評がある。4.5帖和室は二方向開口でLDKと隣接する。 階段を上がるとF-CONラジエーターがあり、二階の冷たい空気が落ちないよう冷気止めスライド建具を階段上がり口に設け、お子様の落下防止ゲートとしても役立つ。また、二階ホールに洗濯物を干せるスペースを設け、F-CONラジエーターの前なので乾きは非常に早い。 洗面化粧台もオリジナルサイズで設計。ミラーボックスと洗面陶器はシンプルなものをチョイス。隣接する物干しスペースは木格子を設け、外からの視線を遮りながらも通気を確保した。木格子戸は開けることもでき、ウッドデッキともつながる。
こだわりのオリジナルキッチンが光る!村上市初F-CON導入のエコ住宅のリビング・ダイニング写真
子供が生まれてマイホームを考えた時、自然の無垢材を使った温もりある家に住みたいと思ったお施主様。たまたま見学会を検索していたら清新ハウスが見学会を開催しており、来場の際に木のいい匂いに癒され温もりを感じ感動したことがきっかけで住まいづくりをスタート。4人家族スタイルの設計で、365日24時間快適に過ごせる冷暖房『F-CON』にも感動し、すぐに導入を決断。想像以上の快適な空間となり、これからの暮らしが楽しみになった。 和室の角が大黒柱的存在で家の中心に。建具を開け放し和室とLDKが一体とする使い勝手は子育て世代には最高の間取りで定評がある。4.5帖和室は二方向開口でLDKと隣接する。 階段を上がるとF-CONラジエーターがあり、二階の冷たい空気が落ちないよう冷気止めスライド建具を階段上がり口に設け、お子様の落下防止ゲートとしても役立つ。また、二階ホールに洗濯物を干せるスペースを設け、F-CONラジエーターの前なので乾きは非常に早い。 洗面化粧台もオリジナルサイズで設計。ミラーボックスと洗面陶器はシンプルなものをチョイス。隣接する物干しスペースは木格子を設け、外からの視線を遮りながらも通気を確保した。木格子戸は開けることもでき、ウッドデッキともつながる。