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  • 平屋

斜光の家

敷地は都市部の住宅密集地。空き家になっていた持ち家の建替えの計画です。敷地は、南面を隣家によって大きく遮られ、建替え前の暮らしでは、日中も照明をつけることを余儀なくされていた。 さらに敷地は、前面道路に対して敷地間口が約8mとやや狭いながらも、4台分の駐車スペースと3〜4台の駐輪スペースの確保をご希望されていた。そのため、太陽光シミュレーションや模型、3Dパースなどにより、配置計画とボリューム検討を重ねた末、この計画に至った。

外観ファサードは、建物高さをできるだけ低く抑え、近隣との調和を図った。外壁上部はガルバリウム鋼板で軽い印象とし、下の玄関アプローチ部分を趣のある左官仕上げの塗り壁とした。 前面道路からの目隠しとして設けた木格子は、やわらかな光の印影を生み出すことにも一役買っており、さらに深い軒や木格子により、建物重心を低く見せる効果をつくり、ファサードをより一層落ち着きのある印象へとしている。

内部は、南の斜めから差し込む光をできる限り室内へ取り入れるため、素直に壁を斜めに向け、開口部を長く大きくすることにした。斜めの壁は、庭を通じて近隣の植栽をうまく取り込みながら外部と程よくつながっており、室内も床が伸びたような錯覚で、より広く奥行を生み出す効果を持っている。 そのため他の窓の位置や高さ、大きさなどにも気を使い、外部への抜け感を意識した。光を取り込んだ室内をより明るく、そしてより広く見せるため、極力シンプルな間取り構成とし、シンプルな色や素材、シンプルなデザインを意図したが、シンプルな構成は時としてチープな印象を与えかねないため、ディテールに注意を払い、より繊細な素材使い、繊細なデザインを心掛けた。

仕様

建物種別木造軸組金物工法
エリア新潟県新潟市中央区
延床面積33.58坪
敷地面積55.9坪
家族構成夫婦+子供2人
耐震性耐震等級2
断熱性能Ua値:0.51 [W/㎡K] ηa値:1.5 [W/(㎡・K)]

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阿賀野市
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敷地は新潟市鳥屋野の閑静な住宅地にあり、幅員4mの袋小路の私道からアクセスする敷地である。 敷地や周辺環境の最初の印象は、とても静かで穏やかであったが、東側に面した前面道路は、比較的近隣住民の方の出入りも頻繁にあることや向かいのアパートからの視線などにも配慮した窓開口計画をすることが必要な敷地であった。さらには、南側の隣地の空き地には近々、住宅が建築予定になっており、建築後に遮られるであろう日射の事や、その隣家との互いのプライバシーにも配慮することが必要であった。 そこで、建築予定の隣家のボリュームを最大限で検討し日射を取り込み、極力視線を気にしない窓開口の計画を検討し、配置計画や室内の動線計画を進めた。その結果、隣家側の南面にはあえて開口を設けず、日射は南東から吹抜けを介して室内全体へと広がる案を考えた。 吹抜けは屋根勾配状に1Fと2Fを柔らかく緩やかにつなぐボリュームにして、高さをおさえることで、外観上でも街に対して威圧感を感じさせないひっそりした佇まいとなるように配慮した。それにより内部空間も、勾配吹抜けを介して、LDK、寝室、洗面脱衣室、2Fホール、各居室が緩やかにつながり、どこにいても家族みんなをそっと包み込み守るような優しい空間となった。 さらには各室をただつなぐだけではなく、動線計画において、LDKのパブリックな空間からプライベートな空間への移動の動線をアーチで結ぶことで、心理的な移り変わりなどにも配慮した。

新潟市中央区
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阿賀野市
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敷地は三条市の郊外の住宅地にある土地。東側と北側に接道する角地である。敷地は、農地および農作業小屋のあった土地を3区画に分割して売買されていた物件の一区画であった。敷地調査の際、はじめはとても開けたのどかな場所という印象であった。 しかし、残りの2区画のうちの一つは計画敷地の南面にあり、敷地面積もとても広い区画であったため、まずはいずれ建つであろう隣家のボリューム検討から始めることとした。 想定できるかぎりの最も悪条件になるボリューム検討をおこない、太陽光シミュレーションや3Dパースなどにより、こちらの建物の配置計画とボリューム検討や開口部の検討を重ねた。 すると、南面からの直接的な採光を室内に取り入れることは難しかった。南面に大きな庭を設け、その庭に対して開く案も検討したが、隣家からの視線や隣家を望む風情の無い庭を設ける事に違和感があった。そこで、公園に面した東の道路側に光庭をしつらえ、その庭を玄関・キッチン・洗面脱衣室でコの字に取り囲み、廊下やデッキでつながることで、庭を中心に家族の動線が周ることを意図した。また、南面も直接的に採光は望めないが、隣家の塀との間には少しゆとりがあったため、利用できないものかと考え、程よい光が注ぐ趣のある坪庭を配し、そこにリビングを設けることで、まるで美術館にいるような心地よい上質な空間に仕立て上げた。内部構成では、寝室・ファミリークローゼットも1Fに計画し、ダイニングやキッチン・トイレと隣接して計画することで、将来的に1Fのみで生活を完結できる空間構成とした。 これによって手を入れながら長期的に家族が住まい、家族の想いや歴史が刻まれていく住宅になっていくことを意識した。

三条市

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